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【新規上場(IPO)銘柄】ユーザーローカルは人工知能(AI)関連で高人気、目先は需給重視の展開を予想
- 2017/4/5 08:30
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ユーザーローカル<3984>(東マ)は、3月30日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、大量のデジタル情報(ビッグデータ)を収集し、データ解析するためのプラットフォームの提供を主事業としている。特に、企業のデジタルマーケティングデータとSNS上の大量データの分析により、企業の経営やマーケティングの意思決定を支援している。近年では、人工知能(AI)を使い、より高速かつ 高精度な分析、データ活用ができるようにシステム強化を推進している。
総合アクセス解析ツール「User Insight」とソーシャルメディア解析ツール「Social Insight」を事業の2本柱として、インターネット上でのユーザー行動、閲覧方法等を見える化するためのツールを提供し、数多くの企業のWebマーケティング戦略を支援している。また、ビッグ時代において次世代の鍵となるセンサーデータ分析に着手、またAIの分野でも「人工知能プラットフォーム“人工知能ボットAPI”」を開発し、インターネット上における行動分析にとどまらない「ネットとリアルの融合」を実現するサービスを展開し続けている。
今2017年6月期第2四半期実績は、売上高4億5700万円、営業利益1億9100万円、経常利益1億9100万円、純利益1億2900万円に着地。
今17年6月期業績予想は、売上高9億3500万円(前期比19.3%増)、営業利益3億7800万円(同15.7%増)、経常利益3億7800万円(同15.6%増)、純利益2億4200万円(同20.4%増)を見込む。上場で得た資金約6億円は人工知能(AI)領域でのサービス拡充にむけ、サーバー類調達や人材確保に充当し、成長投資を優先する方針で、配当予想は無配を予定している。
株価は、上場2日目の3月31日に公開価格2940円の4.25倍の1万2500円で初値を付け、4月3日高値1万4090円と買われた後、売られている。Web解析ツールで月間120億PVの様々なサイトのアクセスデータ、国内のSNSユーザー2600万人のアカウント、企業Facebookページ120万件、数百億件の投稿データ、5500万枚の写真、220万件の動画データなど、国内トップクラスのユーザー行動データを解析している実績と、同社が講談社に人工知能会話エンジンを提供し、小説の人気登場人物のチャットボット化などが注目を集め、今期2ケタ増収増益の好業績が見込まれていることから、高人気となった。公募株を取得した投資家による売りに押されており、需給重視の展開が予想されるが、人工知能(AI)関連というテーマに乗っており、短期的には目先狙いで突っ込み買いも考えるところだが、中長期ではどこで下値を固めるかじっくり見極めるところだろう。(株式評論家・信濃川)