アルコニックス 第3四半期業績は好調で、株価はPER6.75倍と割安、今後の反発が予想される

株式市場 銘柄

 非鉄金属の総合商社を目指すアルコニックス<3036>(東1)の今期15年3月期第3四半期累計期間の業績は増収大幅増益と好調であった。株価はPER6.5倍と割安であることから、今後の反発が予想される。

 6日に発表された第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1516億06百万円(前年同期比10.5%増)、営業利益38億10百万円(同31.7%増)、経常利益44億10百万円(同64.1%増)、純利益32億21百万円(同31.1%増)と2ケタ増収大幅増益。
 第1四半期連結会計期間にケィ・マックを持分法適用関連会社とし、負ののれん発生益を含む持分法による投資利益を営業外収益に計上したことにより経常利益と純利益は大幅な増益となった。

 同社は軽金属・銅製品(伸銅品、銅管、アルミフィンなど)、電子・機能材(レアメタル・レアアース、チタン・ニッケル製品など)、非鉄原料(アルミ・亜鉛地金など)、建設・産業資材(配管機材など)を取り扱う非鉄金属商社。

 事業は、軽金属・銅製品事業、電子・機能材事業、非鉄原料事業、建設・産業資材事業の4事業に分けられている。

 事業別の業績は、軽金属・銅製品事業は、売上高573億12百万円(同8.0%増加)、セグメント利益26億99百万円(同145.3%増加)と増収大幅増益。大幅増益となった要因は、ケィ・マックの負ののれん発生益を含む持分法による投資利益を営業外収益に計上したことによる。
 電子・機能材事業は、売上高591億95百万円(同11.0%増加)、セグメント利益12億84百万円(同6.1%減少)と2ケタ増収ながら減益であった。減益となった要因は、外貨借入金の期末時換算に伴い、為替差損を計上したことによる。
 非鉄原料事業は、売上高は271億99百万円(同17.5%増加)、セグメント利益2億83百万円(同314.6%増加)と2ケタ増収大幅増益となった。好業績の一因は、アルミ及び銅のリサイクル事業への進出が奏功し、アルミ・銅スクラップの取扱いが増加したことが挙げられる。
 建設・産業資材事業は、売上高は108億46百万円(同6.7%増加)、セグメント利益1億59百万円(同8.5%増加)と増収増益。円安メリットによりバルブ類の海外取引が増加し、銅合金管の輸出取引も好調であった。

 通期業績予想に対する進捗率は、売上高75.4%、営業利益92.5%、経常利益89.1%、純利益92.0%と利益面で高い進捗率となっていることから、利益面での上方修正が予想される。

 2月6日の終値1856円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS274円01銭で算出)は6.75倍、今期予想配当利回り(会 社予想の年間36円で算出)は1.94%、前期実績PBR(前期実績に株式2分割を考慮した連結BPS1638円21銭で算出)は1.05倍。1部上場企業の平均PERが約18倍であることから割安といえる。

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