【狙い場・買い場】メドピアは医師会員数7万人のサイト運営、今期51%増収、13%増益

狙い場・買い場

 メドピア<6095>(東マ)は、昨年6月27日に東京証券取引所マザーズに上場。初値1850円に対し、9月には2820円と買われ、足元では1300円台~1400円での下値を固める展開だ。

 同社は、「Supporting Doctors, Helping Patients」(医師を支援し患者を救うこと)をミッションに、さらに「集合知によって医療分野の変革を行うこと」をビジョンに掲げ、医師向けコミュニティサイト「MedPeer」を運営、医師人材紹介会社一括登録サービスの運営をしている。

医師会員数は昨年9月末で約7.1万名で、日本全国の医師総数は約30万人のうち、4人に1人が同サイトの会員となっている。薬剤評価掲示板の投稿数は約30万件。

主要顧客は製薬企業。医師会員は無料で利用できるとともに、サイト内でのアクションに対してポイントを付与。国内の製薬会社だけでなく、米ファイザーや仏サノフィ、英グラクソ・スミスクラインといった海外の製薬会社からの広告料が主な収益源となっている。

2010年5月より医師集合知サービスにおいてマーケティング支援を開始。2011年9月期以降、医師集合知サービスがメイン事業に成長。2012年9月期に損益分岐点を超えて以降、売上拡大に比例して利益が増加している。

今2015年9月期業績予想は、売上高は14億5000万円(前期比51.3%増)、営業利益3億円(同13.3%増)、経常利益は3億円(同22.4%増)、純利益は1億6700万円(同11.5%増)を見込んでいる。医師集合知サービスでは、製薬企業毎の広告掲載薬剤数増加、会員数の増加に伴った単価向上、医療機器評価掲示板の本格展開、製薬企業向け新規ソリューション開発などで売上は52.4%増。医師求人情報サービスでは、営業力の強化で売上は前期比38.9%増を計画している。中長期的な視点に基づいた先行投資の実施として、業容拡大のための人員拡充と本社移転、医師会員のさらなる獲得等によるサイトパワーの拡充、新たな領域への参入を準備している。

成長産業である医療用医薬品市場は昨年10兆円を突破、インターネット広告市場の年平均成長率(CAGR)は24.5%と高水準で推移していることを背景に、同社は医師集合知の活用によって同社独自の医療システムサービスの構築が可能と考えており、新たな医療システムサービス(電子カルテ等)の提供を元に、患者向けの医療情報共有サービスの展開で今後も成長が続くと予想される。

値幅調整が一巡し値ごろ感があるほか、日柄調整も進んでおり、ここからの押し目は注目したい。(信濃川)

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