【チャートで見る株価】上げ幅の半分を帳消しにした北の達人コーポレーションに調整一巡感

■相場予測本「10倍株教えます!」や株式分割を材料に1ヵ月で3倍の急騰

 北の達人コーポレーション<2930>(東1)は13日、大きく出直り、10時30分にかけては12%高の750円(81円高)前後で推移。東証1部銘柄の値上がり率1位となった。インターネット上で一般消費者向けに健康食品・化粧品等を販売する「Eコマース事業」などを行い、3月末に株式2分割を実施。株式分割などを材料に3倍強の急騰相場を演じたあと急激な調整相場となっていたが、上げ幅の半値押しの水準に差し掛かり、調整一巡感が出てきたとの見方がある。

■「半値押し」に加え移動平均にも近づき「ムリのない調整」進むとの見方

 株価は3月初まで300円前後(株式分割後の値段)で小動きだったが、3月10日、「5年で9つの10倍株を獲得した著者による相場予測本『いま仕込んでおくべき10倍株教えます!』にて当社が紹介されました」と発表したことなどが言われて次第に動意を強めた。15日に株式分割を発表したことも手伝い、4月3日には1008円まで上げて3倍強の急騰となった。その後は分割を通過したためか急激な調整に転換し、4月12日には655円まで下押し、上げ幅のほぼ半分を帳消しにした。

 ただ、「半値押し」や「3分の1押し」「3分の2押し」は、急騰相場の後の調整としてはよく見られるパターンとされる。経験則的には「健全なムリのない調整」とされ、調整し切れていないケースなどに比べて次の上げ相場に移りやすくなるとの見方がある。今回の、北の達人コーポレーションの調整は、「半値押し」水準の達成に加え、25日移動平均の水準(12日は654円前後)にも近づいたため、移動平均の前後で下げ止まるパターンも考えられる状態になってきたという。二重の意味で調整一巡感が強まってきたとみて再び注目する様子がある。(HC)

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