【どう見るこの相場】値ごろ感で一旦反発期待だが、3月期決算発表控えて様子見ムード継続

どう見るこの相場

 今週4月17日~21日の株式市場は、値ごろ感の買いで一旦は自律反発が期待されるが、地政学リスクへの警戒感が強く、次週に本格化する3月期決算の発表を控えて基本的には様子見ムードが継続しそうだ。

 前週4月10日~14日の日本株は、値ごろ感の買いで日経平均株価が週初10日に1万8800円台まで上伸して始まった。しかしその後は北朝鮮問題など地政学リスクが警戒され、トランプ米大統領の「ドルは高すぎる」発言も影響して、為替が1ドル=108円台までドル安・円高水準に傾き、米国株がトランプ米政権への期待感後退で調整含みとなったこともあり、日経平均株価は週後半に連日で年初来安値更新の展開となった。4月14日には1万8285円まで調整した。

 今週4月10日~14日は、値ごろ感からの買いで一旦は自律反発が期待されるものの、基本的には引き続き地政学リスクが警戒され、さらに週末23日に仏大統領選挙第1回投票、そして次週に3月期決算の発表本格化などの重要イベントを控えているため、基本的には様子見ムードが継続しそうだ。

 また日経平均株価は、日足チャートで見ると25日移動平均線が下向きに転じ、週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込み、13週移動平均線が下向きに転じた。目先的に調整局面入りを確認した形であり、チャート面では下値模索に注意が必要となる。

 新興市場を中心とする好業績の中小型株にもリスクオフの動きが広がっている。東証マザーズ指数は1000の大台を割り込んだ。増額修正発表などで個別に買われる銘柄があっても、全体としてはやや軟調ムードだろう。

 為替については、トランプ米大統領の「ドルは高すぎる」発言も影響して、米FRB(連邦準備制度理事会)の利上げペースに対する市場の見方が分かれることになる。地政学リスクも影響して、引き続き1ドル=109円~111円近辺で推移することが予想される。(MM)

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