【株式評論家の視点】竹本容器はスタンダードボトル用金型を3,065型として同社グループが提供可能な製品ラインナップを拡充

株式評論家の視点

■日本、中国、アメリカ、ヨーロッパ、タイでの開発提案型営業を継続

 竹本容器<4248>(東2)は、プラスチック製等の包装容器の製造及び販売している。カタチ(容)あるウツワ(器)を通じて顧客の商品である内容物の価値を安全に包み、さらにその価値と個性を強め、「日本と世界の器文化に貢献」することを使命としている。前2016年12月末のスタンダードボトル用金型を3,065型として同社グループが提供可能な製品ラインナップを拡充するとともに、日本国内における製品供給体制の強化のため、結城事業所の生産棟増設と岡山工場の新設による大阪に所在した工場の移転拡張という二つの施策を実施している。

 今17年12月期においては、さらに「世界の器文化に貢献」していくため、同社が企画開発するスタンダードボトルと顧客独自のカスタムボトルの開発、提供能力を高め、お客様が必要とする包装容器を必要なときに必要なだけ提供できる体勢の強化に尽力している。スタンダードボトル、カスタムボトルを合わせた新規金型開発能力の増強により年間300型超を開発することで製品ラインナップを充実させ、日本、中国、アメリカ、ヨーロッパ、タイでの開発提案型営業を継続して展開している。また、昨年8月に子会社を設立したインドにおいては、インド国内での本格的な営業活動開始に先立ち同社独自の生産拠点の設置へ向けて手続きを進めている。

 今17年12月期第2四半期業績予想は、売上高65億6500万円(前年同期比1.7%増)、営業利益6億6400万円(同10.2%減)、経常利益6億5500万円(同12.4%減)、純利益4億5300円(同5.5%減)を見込む。

 今17年12月期業績予想は、売上高132億1800万円(前期比3.3%増)、営業利益12億5200万円(同0.5%減)、経常利益12億6400万円(同1.2%減)、純利益8億7000万円(同4.0%増)を見込む。年間配当予想は第2四半期末16円、期末16円(同2円増)の増配が続く見通し。

 株価は、1月6日の年初来高値1990円から4月14日に年初来安値1616円と調整。17日高値1678円と買われている。中期計画(2017年12月期~19年12月期)では、最終年度の19年12月期営業利益14億6500万円(16年12月期実績12億5900万円)の目標を掲げており、スタンダードボトルの開発、カスタマイズボトル・ファクトリーの拡大、カスタムボトル・イノベーションの推進、日本をはじめ、中国、タイ、ヨーロッパ、アメリカ、インドと国内外へグローバル展開することへの期待感が高まる。今期予想PER10倍台と割安感があり、配当利回り約2%と利回り妙もソコソコある水準で値ごろ感がある。ここからの押し目は中長期的な視点で買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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