燦キャピタルマネージメント2日続伸、「バイオマス混焼発電」などに期待再燃

株式市場 銘柄

■CO2抑制効果も言われ石炭火力発電所などに注目される

 燦キャピタルマネージメント<2134>(JQS)は18日、2日続伸基調となり、10時30分を過ぎては8%高の68円(5円高)まで上げて出直りを強めている。不動産関連事業やクリーンエネルギー関連事業などを展開し、このところはバイオマス発電関連事業に期待が強い。業績は前期・2017年3月期を底に回復する見通しがあり、前3月期の決算発表(5月中旬の予定)を境に株価の基調変化をイメージして注目する様子がある。

 3月にはタイにおけるバイオマス発電関連事業に出資。製造設備が完成次第、日本のエネルギー商社などに木質系ペレットなどのバイオマス燃料を提供する計画だ。木質系ペレットなどのバイオマス燃料は、石炭火力発電所で石炭に混ぜて燃焼させる「バイオマス混焼発電」が政府推進の「次世代火力発電協議会」などで提唱され、CO2排出量を抑える効果もあることから注目されている。日本国内の石炭火力発電所では現在、年間1億トン強の石炭を使用しているが、石炭火力は東日本大震災を契機に原子力発電の代替として存在感を強めており、CO2排出量を抑える効果もあることからバイオマス混焼発電への注目が拡大している。電力各社も実証を進めているところだ。

 前期・17年3月期の連結業績予想は、売上高が2億8300万円(前期比10.4%減)、営業損益は2億3900万円の赤字、純損益は2億7700万円の赤字を見込む。だが、今期以降の展望と合わせて見ると、前期はバイオマス発電関連事業などへの先行投資がヤマを越える形になり、今期以降は次第に収穫期に入ると見ることができる。決算発表(5月中旬の予定)を境に株価の基調が変化する可能性がありそうだ。(HC)

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