【編集長の視点】アイ・ケイ・ケイは1Qの順調な利益進捗率業績を手掛かりにディフェンシブ株買いが膨らんで続伸
- 2017/4/21 09:12
- 編集長の視点
アイ・ケイ・ケイ<2198>(東1)は、前日20日に3円高の784円と続伸して引け、今年3月29日につけた年初来高値843円を射程圏に捉えた。今年3月2日に発表した今10月期の第1四半期(2016年11月~2017年1月期、1Q)決算が、期初予想の第2四半期(2016年11月~2017年4月期、2Q)累計業績に対して順調な利益進捗率を示したことなどを手掛かりに業績期待を高めてディフェンシブ株買いが増勢となった。ブライダル・シーズンを迎え3月4日には「ララシャンス博多の森」(福岡市)をリニューアルオープンしたことなども、業績支援材料視された。
■婚礼事業の施行組数、受注残組数とも順調に推移し新規出店も上乗せ
同社の今期1Q業績は、売り上げ42億1100万円(前年同期比4.7%増)、営業利益3億8000万円(同8.3%減)、経常利益3億8000万円(同8.1%減)、純利益2億5300万円(同2.7%減)と増収減益で着地したが、営業利益と経常利益は、今期2Q累計予想業績に対して57~58%の利益進捗率を示し目安の50%をオーバーした。婚礼事業の施行組数が、前年同期比5.1%増の997組、施行単価が、同0.2%増の391万円、受注残組数が、同1.9%増の3536組と順調に推移して売り上げが続伸し、利益は、従業員の処遇改善に伴う人件費の増加や、海外調査関連経費を含めた新規出店に向けた先行費用の発生などで減益となったが、計画通りの進捗となった。
今期10月通期業績は期初予想に変更はなく、施行組数を前期比41組増の4350組、売り上げを179億4000万円(前期比0.2%増)、営業利益19億円(同12.7%減)、経常利益18億8500万円(同13.0%減)、純利益13億9000万円(同3.6%増)と見込んでいる。なお新規出店は、今年10月に「ララシャンスOKAZAKI迎賓館」(愛知県岡崎市)の開業を予定しているほか、同12月の大阪城公園の敷地を利用した「大阪城公園パークマネジメント事業」の指定管理事業者より選定を受け出店を計画し、既存店のクオリティを強化するリニューアルでは、今年2月の「ララシャンス太陽の丘」(石川県金沢市)、3月の「ララシャンス博多の森」に続き、9月頃には「ララシャンスHIROSHIMA迎賓館」(広島県広島市)などを予定しており、この積極的な店舗政策の動向次第では業績上ぶれの期待も高まる。
■25日線水準の三角保ち合いを上放れ年初来高値抜けから株式分割の権利落ち埋めを目指す
株価は、600円台央の中段固めから今期1Q業績の順調推移に「働きがいのある」ホワイト企業ランキングで大手企業に伍して第13位に選定されたこともオンして年初来高値843円まで買い進まれ、足元では、25日移動平均線を出没する三角保ち合いで下値を確認する動きを続けてきた。三角保ち合いを上放れて年初来高値を上抜き、2015年4月末に実施した株式分割(1株を2株に分割)の権利落ち埋めの1000円台奪回を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)