【どう見るこの相場】リスクオフは後退だがGW谷間で閑散相場、好材料銘柄の個別物色

どう見るこの相場

 今週5月1日~2日の株式市場は、リスクオフの動きが後退したとはいえ、GWの谷間となるうえに、週後半の海外での重要イベントを控えて閑散相場となり、好材料の個別銘柄物色の流れとなりそうだ。

 前週4月24日~28日は、23日投票の仏大統領選挙第1回投票の結果が事前調査の支持率どおり、中道系独立候補のマクロン前経済相が1位、極右政党・国民戦線ルペン党首が2位となり、さらに5月7日予定の決選投票でもマクロン前経済相が新大統領に選出される可能性が高まったことを好感し、リスクオフの動きが一気に後退して買い戻し優勢の流れとなった。

 為替が1ドル=111円台後半までドル高・円安方向に傾いたことも支援材料として、日経平均株価は4月26日に1万9289円まで上伸した。チャート面で見ると日経平均株価は日足チャートで25日移動平均線と75日移動平均線、週足チャートで26週移動平均線と13週移動平均線を一気に突破して、強基調へ回帰の動きを強めている。

 今週はリスクオフの動きが後退し、海外投資家が4月21日まで3週連続の買い越しとなったことで需給面での安心感も支援材料となりそうだ。ただしGWの谷間となるうえに、日本市場が休場となる週後半には2日~3日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、5日の米4月雇用統計、7日の仏大統領選挙決算投票と、海外での重要イベントを控えている。

 北朝鮮問題を巡る地政学リスクも一旦和らいだとはいえ、いつ再燃するか分からない。したがって一気にリスクオンの流れとはなり難いだろう。閑散相場となり、好材料銘柄の個別物色となりそうだ。(日本インタビュ新聞アナリスト水田雅展)

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