【注目銘柄】マクニカ・富士エレホールディングスは18年3月期増収増益予想を好感して上場来高値更新の展開
- 2017/5/9 11:49
- 注目銘柄
マクニカ・富士エレホールディングス<3132>(東1)に注目したい。独立系半導体商社のマクニカと富士エレクトロニクスが15年4月経営統合した持株会社である。17年3月期連結業績が計画を上回って営業増益での着地となり、18年3月期も増収増益予想である。これを好感して株価は経営統合後の上場来高値更新の展開となっている。上値を試す展開が期待される。
5月1日発表した17年3月期の連結業績(4月24日に売上高、利益とも増額修正)は、売上高が16年3月期比1.7%減の3985億03百万円、営業利益が同7.6%増の104億73百万円、経常利益が同5.3%減の96億35百万円、純利益が同10.3%減の65億34百万円だった。
16年3月期は富士エレクトロニクスの業績が13ヶ月分連結されていることも影響して減収だが、下期の為替レートが想定よりも円安で推移したこと、産業機器市場において半導体の需要が回復したこと、セキュリティ関連を中心に粗利率の高いネットワーク事業が好調に推移したことで、売上高、利益とも計画を上回った。経常利益は為替差損の影響で減益、純利益は負ののれん発生益一巡で減益だが、売上総利益率が改善し、営業利益は減益予想から一転して増益での着地となった。
18年3月期の連結業績予想は、売上高が17年3月期比5.4%増の4200億円、営業利益が同6.0%増の111億円、経常利益が同14.2%増の110億円、純利益が同4.1%増の68億円としている。セキュリティ関連ビジネスが伸長する見込みだ。
株価は、17年3月期増額修正を好感して4月の直近安値圏1400円台から切り返し、さらに18年3月期増収増益予想を好感して2月高値1719円を突破し、5月8日には経営統合後の上場来高値となる1815円まで上伸し、本日9日も1841円まで上げている。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して13週移動平均線を突破した。サポートラインを確認して強基調へ回帰した形だ。上値を試す展開が期待される。(MM)