【株式評論家の視点】ラ・アトレは12日第1四半期決算を発表、今期に大幅増益を見込む

株式評論家の視点

 ラ・アトレ<8885>(JQS)は、本年2月28日に明らかにした今後3か年の中期経営計画(2017年12月期~19年12月期)では、安定的に収益を獲得できる「不動産管理事業」、「戸別リノベーションマンション販売業務」と、ある程度のリターンが期待できる「デベロップメント業務」、「インベストメントプロジェクト業務」、「土地企画販売業務」などをバランス良く組み合わせながら事業を推し進める方針を打ち出している。中期計画の最終年度の19年12月期売上高120億円、営業利益12億8000万円、経常利益10億2000万円、純利益7億7000万円の業績数値目標を掲げている。

 戸別リノベーションマンション販売業務では、人気の高い都心エリアを中心とした、優良中古マンションの仕入情報収集の強化を継続するほか、都心の好立地でありながら100㎡超のゆとりある空間を提供する「プレミアムリノベーションマンション」の供給にも注力。新築分譲マンション販売業務では、地方中核都市での総戸数20戸前後の小~中規模のマンション開発を中心に展開。 デベロップメント業務、インベストメントプロジェクト業務、土地企画販売業務では、全国主要都市のネットワークを活用しながら広範に情報を収集し収益機会の拡大を図っているほか、不動産管理事業では、これまでの中期経営計画の方針を継承し、賃貸住宅、オフィスビル、高齢者向け住宅、商業施設と宿泊施設などの収益不動産ポートフォリオを構築し、 事業ドメインの拡大を図りつつ、新しい分野での事業化を目指している。

 今17年12月期第2四半期業績予想は、売上高が29億0300万円(前年同期比86.4%増)、営業利益が1億5000万円(同7.5倍)、経常損益が5000万円の黒字(同6500万円の赤字)、最終損益が4100万円の黒字(同1億6900万円の赤字)を見込む。

 今17年12月期業績予想は、売上高が88億8500万円(前期比87.4%増)、営業利益が8億1500万円(同2.3倍)、経常利益が6億1000万円(同2.9倍)、純利益が5億1100万円(同2.9倍)と大幅増益で2期ぶりに最高益更新を見込んでいる。年間配当予想は期末一括5円継続を予定している。

 株価は、 3月21日につけた年初来高値640円から4月6日安値545円まで短期調整を挟んで上昇。26週移動平均線がサポートする形で切り返す動きで、高値奪回を視野に入れている。今期予想PER5倍台と割安感があり、12日に予定される今17年12月期第1四半期決算の発表に期待は持てる。チャート妙味も増していることから、中期経営計画の初年度スタート好調となれば、騰勢を強めることも想定されそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る