三井製糖が11年ぶりの3000円台、増配見通しなど好感

株式市場 銘柄

■「パラチノース」ゆっくり消化され血糖値の変化マイルドな特性など期待

 三井製糖<2109>(東1)は16日の前場、7%高の3025円(207円高)まで上げて2006年以来約11年ぶりに3000円台に進み、出来高も前場でこのところの一日平均を上回った。15日に前期・2017年3月期の決算を発表し、今期・18年3月期の増配見通しなどが好感された。

 17年3月期の連結業績は、砂糖事業が粗糖市況の高騰などによる出荷価格上昇にともない、全体の販売量は前期を下回ったことなどがあり、連結売上高は前期比1.8%増の1031.77億円となり、営業外損益ではタイ国関連会社の干ばつによるサトウキビ減産の影響などがあり、親会社に帰属する純利益は同1.3%減の74.82億円となった。ただ、フードサイエンス事業では「パラチノース」「パラチニット」などの利益率が改善された。
 
 今期・18年3月期は、「基調としては前期と同様に推移していくものと思われる」(決算短信より)とし、連結業績見通しは売上高を1080億円(前期比4.7%増加)、経常利益は125億円(横ばい)、純利益は80億円(同6.9%増加)とし、1株利益は299円59銭の見込みとする。「パラチノース」については、ゆっくり消化吸収され血糖値の変化が緩やかになる特性への認知が広がっている。(HC)

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