うかいの17年3月期は、飲食事業で定休日の導入を拡大したことにもかかわらず増収を確保
- 2017/5/19 07:52
- 決算発表記事情報
■前年度ベースで飲食事業2.1%増、文化事業28.1%増と両事業とも増収となり、利益面では大幅増益を達成
うかい<7621>(JQS)の17年3月期は、前年度ベースで飲食事業2.1%増、文化事業28.1%増と両事業とも増収となり、利益面では大幅増益となった。飲食事業では、定休日の導入を拡大したことにもかかわらず増収を確保した。
飲食事業では、店舗の定休日導入拡大により営業日数が減少したうえ、天候不順等の影響もあり来客数が減少したものの、メニュー内容や価格の見直しを行ったことにより客単価が増加し売上に寄与した。また、17年2月にはロティサリーチキンをメインにした新業態の店舗「ル・プーレブラッスリーうかい」を東京都千代田区大手町にオープンし、売上に貢献した。加えて製菓商品の販売では、店舗での土産品販売とともに期間限定ショップへの積極的な出店等により売上が伸びた。
文化事業では、一昨年の箱根大涌谷周辺における火山活動活発化で減少した箱根ガラスの森の来館者数は例年並みに回復している中で、箱根ガラスの森が16年8月に開館20周年を迎え、「開館20周年特別企画展―炎と技の芸術ヴェネチアン・グラス展―」を同年4月から11月まで開催したことに加え、バラの庭園、あじさいフェスタ、ヴァイオリンコンサート、クリスタル・イルミネーション、ヴェネチア仮面祭等、様々な企画やイベントを開催したこともあり、大幅増収となった。
利益面については、増収効果に加え、売上原価率が45.852%と前年と比較し1ポイント以上改善し、売上販管費率も50.53%と約1.2ポイント改善したことから営業利益以下が大幅増益となり、最終利益は黒字転換となった。
17年3月期業績は、売上高125億72百万円(前年同期比175.1%増)、営業利益4億54百万円(同175.1%増)、経常利益4億15百万円(同222.2%増)、純利益2億40百万円(前年△1億29百万円)と増収大幅増益となった。
なお、好業績であったこともあり、年間配当は3円増配の18円としている。
今期については、2月にオープンした「ル・プーレブラッスリーうかい」と物販における新規出店の寄与により増収を見込んでいる。利益については、今後の事業拡大を見据え、人材確保・成長に向けた投資と新店の開業費等により減益を見込んでいる。
18年3月期業績予想は、売上高129億円(前期比2.6%増)、営業利益2億66百万円(同41.5%減)、経常利益2億25百万円(同45.8%減)、純利益1億15百万円(同52.2%減)を見込む。