メディカル・データ・ビジョンが治験支援企業の子会社化で合意
- 2017/5/23 17:38
- 株式投資ニュース
■保有する大規模診療データベースを利活用し治験事業にも展開へ
医療ビッグデータ利活用の大手、メディカル・データ・ビジョン(MDV)<3902>(東1)は23日の午後、SMO(治験施設支援機関)事業などを行う株式会社コスメックス(東京都中央区)の全株式を取得し子会社化することで基本合意したと発表した。
MDVグループは、創業当時から「医療ビッグデータ活用を推進し、患者メリット創出に貢献する」を理念に事業を進めている。保有する大規模診療データベースは2017年4月末現在で実患者数1821万人(国民7人に一人に相当)に達し、公的機関も含めて国内最大規模とされている。
また、株式会社コスメックスは、2000年の創業以来、新しい治験施設環境を創造することを企業理念とし、SMO(治験施設支援機関)事業を展開。皮膚科・精神科・神経内科を得意領域としており、「少施設多症例治験」による高品質かつ高スピードでのSMO業務、及びシステムを活用した効率的かつ充実した治験施設への支援を行なっており、今後さらなる事業拡大を目指している。
このたびの株式取得により、MDVは、保有する大規模診療データベースを利活用した治験事業への展開も視野に入れ、協同して事業を推進し、革新的な治験事業の実現を通じ、患者メリットの創出を目指していくとした。
MDVを取り巻く事業環境は、この3月に医療ビッグデータ活用法案「次世代医療基盤整備法案」が閣議決定されたことにより、大きく拡大する可能性に包まれており、医療ビッグデータ蓄積のパイオニアとして先行性が注目されている。株価は5月22日に上場来の高値2287円をつけた。(HC)