【業績でみる株価】ヤマハは年初来高値圏、18年3月期営業利益が過去最高更新予想
- 2017/5/29 11:16
- 業績でみる株価
世界首位の電子ピアノなど、楽器・音響機器の大手であるヤマハ<7951>(東1)の18年3月期は増収・営業増益・増配予想で、営業利益は過去最高を更新する見込みだ。株価は直近安値圏から急反発して年初来高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
■18年3月期は営業利益が過去最高を更新予想
17年3月期の連結業績は、売上高が16年3月期比6.3%減の4082億48百万円、営業利益が同8.9%増の443億02百万円、経常利益が同9.8%増の449億26百万円、純利益が同43.2%増の467億19百万円だった。配当は同8円増配の年間52円とした。
為替の円高影響や音楽教室を移管した影響で減収だったが、中国における楽器事業の実質2桁成長、販売価格適正化、コストダウン、販管費減少などで吸収して計画を上回る営業増益だった。純利益は繰延税金資産計上も寄与して大幅増益だった。
18年3月期の連結業績予想は、売上高が17年3月期比4.6%増の4270億円、営業利益が同9.5%増の485億円、経常利益が同8.0%増の485億円、純利益が同16.5%減の390億円としている。
純利益は繰延税金資産計上効果が一巡して減益だが、楽器が4.4%増収、音響機器が6.5%増収と好調に推移し、販売価格適正化やコストダウンも寄与して、営業利益は過去最高更新予想である。想定為替レートは1米ドル=110円、1ユーロ=120円としている。配当は同4円増配の年間56円としている。
■株価は急反発して年初来高値圏、好業績を評価して上値試す
株価は直近安値圏3000円近辺でモミ合う展開だったが、18年3月期の営業増益・増配予想を好感する形で急反発した。5月11日と12日には3710円まで上伸し、1月の年初来高値3720円に接近している。週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を一気に突破した。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)