山一電機は6日に通期業績予想と配当の上方修正を発表したが、株価は無反応で、明らかな出遅れ

株式市場 銘柄

山一電機<6941>(東1)の10日の株価は、前日比10円安の803円で引けた。6日に通期業績予想と配当の上方修正を発表したにもかかわらず、株価は無反応で、明らかな出遅れといえる。

上方修正の発表と同日に第3四半期累計期間の連結業績が発表された。売上高188億93百万円(前年同期比16.6%増)、営業利益18億41百万円(同286.1%増)、経常利益22億79百万円(同106.4%増)、純利益19億21百万円(同116.1%増)と2ケタ増収大幅増益であった。

第3四半期業績が当初予想を上回るペースであったことから、今期通期連結業績予想の上方修正となった。売上高は、前回予想を5億円上回る252億円(前期比15.7%増)、営業利益は1億50百万円上回る22億50百万円(同178.8%増)、経常利益は4億50百万円上回る25億円(同93.4%増)、純利益は4億円上回る20億50百万円(同111.3%増)を見込む。純利益については、93年の過去最高益17億56百万円を大きく上回ることになる。

配当については、前回予想の8円から12円へ上方修正した。前期は5円であったことから7円の増配となる。

このようなニュースが発表されたものの、株価は全く反応していない。出遅れ歴然と言える。

10日の株価803円を指標面でみると、予想PER9.12倍(今期予想1株当たり純利益88円03銭で算出)、配当利回り1.49%(今期配当予想12円で算出)、PBR(実績)1.16倍(前期一株当たり純資産692円86銭で算出)。1部上場企業の平均PERが18倍であることを踏まえると割安と言える。

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