人は人 我は我なり、株もまたしかり=犬丸正寛の相場格言

■人は人 我は我なり、株もまたしかり(個性の違い)

 『人は人 我は我なり、されど仲良き』との教えが昔よりあります。人が、ひとりでは生きられず、多くの人との触れ合いの中で生きる以上、「自分はこれでよいのだろうか」、「社会に役立っているのだろうか」、「ほかの人にできて、なぜ自分にはできないのだろう」、などと思い悩むことは、昔から続く人の葛藤のようです。

 特に、人間には集団の中にいたいという集団帰属本能や集団の中で認められたいとの思いがあります。しかし、社会が豊かになり、価値観が多様化し複雑化するほど、人は全体像を掴み切れず、自分の位置に不安を感じるものです。どこに自分が居るのか不安です。特に、向上心の強いほど自分に対しイライラしたり、あるいは落ち込んだりするものです。反対に、人の言動が気に入らなくなって、不平不満が募る心理にもなります。こうした感情の昂ぶりを乗り越えるには、この言葉のように「人は人、我は我」と、自分を自立させる心の大切さを教えています。

 顔、形が、ひとりひとり違うように、生き方も違っていいのです。株も同じです。銘柄は、時には全面高相場となって、一斉に動く時もあります。しかし、多くの場合、動く時期、動く幅などは、ばらばらです。一緒に動くことは希です。そこには、その銘柄の持っている特性、個性によって動きが違うのです。まさに、人それぞれの個性の違いと同じです。

 仮に、その銘柄が動かないからといって、イライラすることはありません。その銘柄の動く時期は必ずやってくるのです。たとえば、全般の相場が動き難くなれば、小型の新興系銘柄が動くように。投資に際しては、決してイライラすることなく、日頃から、その銘柄の持っている特性を研究し、他の銘柄との違いを知ることこそが大切といえるでしょう。

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