【業績でみる株価】アビストの15年9月期は5期連続で最高を更新見通し、中期展望も明るく、株価割安
- 2015/2/12 10:49
- 業績でみる株価
アビスト<6087>(東2・売買単位100株)は、今期の予想一株当たり利益から判断すると買い余地十分。中期経営計画どおりに業績の拡大が続く公算が大きく、ますます上値が期待される。
同社は機械や機械部品の設計開発のアウトソーシングが主力事業となっており、自動車・輸送用機器、電子部品・電気機器業界向けが中心だ。最近では新規に水素水の製造販売事業にも乗り出している。この事業はまだ負担が大きいが、今期は主力部門の設計開発が好調なことから売上高59億6000万円(前期比12.4%増)、営業利益7億2700万円(同1.9%増)、経常利益7億1400万円(同5.0%増)、当期純利益3億9400万円(同0.7%増)と増収増益を確保する見込みである。経常利益は5期連続の過去最高益更新となる。2015年1月に1株を2株にする分割を実施したことから予想一株当たり利益は99円、配当は年60円の見通し。
そして、同社は中期経営計画として2017年9月期に売上高76億円(今期予想比27.5%増)、経常利益11億円(同54.1%増)の達成を目指している。この原動力となるのが、付加価値の高い請負業務の拡大(前期41.5%から2017年9月期55%へ)である。仮にこの経常利益が達成できれば、乱暴な計算だが当期純利益は約6億円となる。発行済み株式数が現在の398万株のままだとすると、この時点の予想一株当たり利益は約150円にアップすることになる。
今期の予想一株当たり利益で計算したPERは14倍台と割安だが、2017年9月期の一株利益で計算すると9倍台と、さらに割安になる。
となると今後、株価水準を徐々に上げていくのは何ら不思議ではない。チャートを見ると、2014年8月の安値1040円を起点に13週移動平均線を支えにして下値を切り上げるパターンにある。買い方の回転が効いていることから、利食い売りを吸収している。このため、目先的には2014年1月高値1670円奪還は期待していいだろう。さらに中期的には2000円台での活躍が見込めるだけの実力を同社は持っているとみられる。