【株式評論家の視点】サンリオはテーマパークでの海外観光客の取り込みに注目、今期営業利益5割増益を見込む
- 2017/6/15 06:21
- 株式評論家の視点
サンリオ<8136>(東1)は、ソーシャル・コミュニケーション・ギフト事業、テーマパーク事業とその他の事業を運営している。ソーシャル・コミュニケーション・ギフト事業では「ソーシャル・コミュニケーション・ギフト商品」の企画・販売のほかグリーティングカードの企画・販売、出版物の企画・販売、ビデオソフトの製作・販売、著作権の許諾・管理を行っている。テーマパーク事業では、テーマパークの運営、ミュージカル等の企画・公演を行っている。その他事業では、レストランの 経営、ロボットの賃貸、自動車等の賃貸、飲食業、損害保険代理業務等を行っている。
今2018年3月期は、国内事業では『ハローキティ』『ぐでたま』『ポムポムプリン』等既存の人気キャラクターに加え『アグレッシブ烈子』『リルリルフェアリル』、第一弾アニメ放送が決定した『サンリオ男子』、ゲームからミュージカルに展開した『SHOW BY ROCK!!』など新たな市場に向けて積極的に展開。加えて『おそ松さん』や『ドラえもん』『ペコちゃん』等人気他社キャラクターとのコラボレーションも収益へ貢献する見通し。
今18年3月期第2四半期業績予想は、売上高306億円(前年同期比2.7%減)、営業利益41億円(同5.5%増)、経常利益43億円(同15.3%増)、純利益29億円(同23.8%減)を見込む。
今18年3月期業績予想は、売上高657億円(前期比4.8%増)、営業利益108億円(同56.4%増)、経常利益112億円(同54.4%増)、純利益78億円(同20.5%増)を見込む。年間配当予想は、80円(第2四半期末40円、期末40円)継続を予定。また、株主優待として、第2四半期末と期末に保有株に応じてテーマパーク共通優待券と株主限定商品の贈呈を予定している。
株価は、4月14日につけた年初来の安値1904円から6月8日高値2230円と上昇し、上げ一服となっている。お客様が来店したくなる、デジタルコンテンツのプレゼントが受け取れる等、楽しめるスマートフォン向けアプリ『サンリオ パスポート』を4月25日から配信開始。東京都多摩市にある、サンリオキャラクターに会える屋内型テーマパーク「ピューロランド」では、海外に向けて、スマートフォン向けのWebサイトを改修し来場に繋がるよう図っているほか、ハローキティをはじめ、サンリオキャラクターにあえる九州・大分県の屋外型テーマパーク「ハーモニーランド」では、15周年の「シナモロール」に会いにいこう!(6/2~7/14)等イベント開催、海外観光客向けに九州全域の主要な空港、駅の拠点での告知強化を図っていることが注目される。目先のサポートラインである、25日移動平均線に接近する場面は買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)