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ティムコは動意づいて安値圏モミ合いから上放れ、17年11月期収益改善期待で低PBR見直し
- 2017/6/15 08:28
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ティムコ<7501>(JQ)はフィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売事業を展開している。17年11月黒字化予想で収益改善が期待される。株価は動意づいて安値圏モミ合いから上放れた。PBRは依然として0.3倍近辺と割安感の強い水準であり、戻りを試す展開が期待される。
■フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・販売
フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売事業を展開している。16年11月期の事業別売上高構成比はフィッシング事業が32%、アウトドア事業が67%、その他(不動産賃貸収入など)が1%だった。
オリジナルアウトドア衣料ブランドである「Foxfire」の商品力強化や、直営店舗「Foxfire Store」の収益力向上に取り組んでいる。
■17年11月期は黒字予想で収益改善期待
今期(17年11月期)通期の非連結業績予想(1月19日公表)は、売上高が前期(16年11月期)比6.8%増の30億20百万円、営業利益が38百万円の黒字(前期は20百万円の赤字)、経常利益が38百万円の黒字(同11百万円の赤字)、純利益が23百万円の黒字(同23百万円の赤字)としている。配当予想は前期と同額の年間12円(期末一括)で予想配当性向は129.2%となる。
第1四半期(12月~2月)が赤字となり、通期でも引き続き厳しい事業環境を想定しているが、基本戦略として規模の拡大よりも内容の充実に重点を置き、フィッシング事業においてはブランド力強化とネット活用による収益性向上、アウトドア事業においては衣料ブランド「Foxfire」の商品力強化や直営店舗「Foxfire Store」の収益性向上に努めるとしている。
店舗オペレーションの効率化や販管費の圧縮などの効果も寄与して収益改善を期待したい。
■株主優待制度は毎年11月末に実施
株主優待制度は、毎年11月30日現在の株主を対象として実施している。優待内容は、100株以上~1000株未満保有株主に対してFoxfire Store20%OFFお買物優待券1枚、1000株以上保有株主に対してFoxfire Store20%OFFお買物優待券2枚贈呈する。株主優待券利用対象店舗は直営店(会社ホームページを参照)となる。
■株価は動意づいて安値圏モミ合いから上放れ、低PBRを見直し
株価の動きを見ると、安値圏490円~500円近辺でモミ合う展開だったが、5月下旬に動意づいて6月2日の531円まで上伸した。その後一旦反落したが、再動意の形となって6月14日には561円まで急伸した。低PBRを見直す動きのようだ。
6月14日の終値554円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS9円29銭で算出)は60倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は2.2%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS1965円77銭で算出)は0.3倍近辺である。時価総額は約19億円である。
週足チャートで見ると長い陽線を立ててモミ合いから上放れた。そして13週移動平均線と26週移動平均線がいずれも上向きに転じて先高感を強めている。基調転換した形だ。PBRは依然として0.3倍近辺と割安感の強い水準であり、戻りを試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)