【業績でみる株価】ノダは97年来の高値圏、17年11月期減益予想だが上振れ余地
- 2017/6/21 11:16
- 業績でみる株価
木質系住宅建材メーカーであるノダ<7879>(東2)の17年11月期は合板の市況軟化を想定して減収減益予想だが、大幅増益だった第1四半期の進捗率は高水準であり、通期予想に上振れ余地がありそうだ。株価は97年来の高値圏である。上値を試す展開が期待され、97年来の1000円台乗せで上げ足を速める可能性もありそうだ。
■17年11月期減収減益予想だが第1四半期高水準で通期上振れ余地
17年11月期の連結業績予想は売上高が16年11月期比1.4%減の640億円、営業利益が同8.9%減の32億50百万円、経常利益が同8.4%減の34億円、純利益が同8.8%減の21億円としている。
主力の住宅建材事業は堅調に推移する見込みだが、合板事業において同業メーカーの工場再稼働や生産能力向上の影響による国産合板価格の低下、輸入合板の緩やかな仕入コスト上昇を想定し、全体として減収減益予想としている。
ただし第1四半期(12月~2月)は前年同期比4.2%増収、68.0%営業増益、69.2%経常増益、74.5%最終増益だった。住宅建材事業における採算管理徹底による利益率改善、合板事業における販売価格の上昇傾向などで大幅増益だった。
そして通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が25.0%、営業利益が37.0%、経常利益が36.8%、純利益が38.5%と高水準である。通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。
■株価は97年来の高値圏
株価は6月14日に97年来となる1000円台に乗せ、6月20日には1030円まで上伸した。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなり、700円近辺の中段保ち合いから上放れた形だ。26週移動平均線も上向きに転じて上昇トレンドである。上値を試す展開が期待され、97年来の1000円台乗せで上げ足を速める可能性もありそうだ。(MM)