【どう見るこの相場】材料難で膠着だが日経平均株価2万円台固め

どう見るこの相場

■引き続き材料難で膠着だが、日経平均株価2万円台固めの堅調展開

 今週6月26日~30日の株式市場は、引き続き材料難の状況で膠着相場が継続しそうだ。ただし表現を変えれば日経平均株価2万円台固めの堅調展開とも解釈できるだろう。

 前週6月19日~23日は、重要イベントの米FOMC(連邦公開市場委員会)と日銀金融政策決定会合を波乱なく通過して材料難となり、外国為替市場も株式市場も膠着感の強い展開だった。ただし日経平均株価は週末23日の終値で2万円台を回復して終了し、2万円台を固める堅調展開だった。

 今週は政治リスク・地政学リスクが後退している状況であり、需給面では株主総会を終了して3月期末配当金の再投資による資金流入が期待されるものの、材料難の状況に大きな変化はなく、引き続き膠着感の強い展開が想定される。

 米主要経済指標でサプライズが無ければ米長期金利が動かず、外国為替市場も株式市場も動き難い状況が継続しそうだ。7月に入って2月期決算企業の3月~5月期業績発表や、3月期決算企業の業績予想の修正が出始めるまで、積極的な動きは期待し難いだろう。

■出遅れ感の強い主力大型株へ徐々に物色シフト

 物色面では引き続きテーマ性の高い中小型株主導の形だが、バイオ関連が賑わってきた状況を見れば、中小型株物色も終盤に差し掛かった印象も強い。またIPO銘柄に短期資金が向かっているが、直近のIPO銘柄の初値倍率の状況を見る限り、経験則的にはIPO人気相場もピークアウトが近づいているようだ。

 こうした状況を勘案すれば、出遅れ感の強い主力大型株へ徐々に物色シフトする可能性が高まりそうだ。特に出遅れ感の強い自動車セクターや銀行セクターの動きに注目したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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