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インテージホールディングスは2月高値に接近、18年3月期減益予想だが保守的
- 2017/7/6 06:52
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
インテージホールディングス<4326>(東1)は国内首位の市場調査事業を主力として、システムソリューション分野や医薬情報分野にも展開している。18年3月期は減益予想だが保守的な印象が強い。配当は5期連続増配予想である。株価は2月の上場来高値に接近している。ビッグデータ・AI関連としても注目され、上値を試す展開が期待される。なお8月10日に第1四半期決算発表を予定している。
■国内首位の市場調査が主力、システムソリューションなども展開
子会社インテージのSCI(全国個人消費者パネル調査)やi-SSP(インテージシングルソースパネル)など、国内首位・世界9位の市場調査事業を主力としている。M&A・アライアンス戦略も活用して、システムソリューション分野や医薬情報分野にも展開している。
第12次中期経営計画では、目標値に20年3月期売上高620億円(消費財・サービス分野マーケティング支援事業394億円、ヘルスケア分野マーケティング支援事業126億円、ビジネスインテリジェンス事業100億円)、営業利益50億円を掲げている。成長投資を推進して売上高に対するR&D経費比率を従来の1%水準から2%水準に引き上げる。株主還元はROAを意識して配当性向35%を目安とする。
■18年3月期減益予想だが保守的、配当は5期連続増配予想
今期(18年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)は売上高が前期(17年3月期)比6.3%増の510億円、営業利益が同6.3%減の40億円、経常利益が同5.5%減の41億50百万円、純利益が同2.5%減の28億円としている。開発費の増加などで減益予想だが保守的な印象が強い。上振れ余地がありそうだ。
セグメント別の計画は、消費財・サービス分野マーケティング支援事業の売上高が同5.6%増の332億円で営業利益が同16.6%減の19億90百万円、ヘルスケア分野マーケティング支援事業の売上高が同7.5%増の115億円で営業利益が同3.1%増の15億30百万円、そしてビジネスインテリジェンス事業の売上高が同7.5%増の63億円で営業利益が同20.5%増の4億80百万円としている。
配当予想は同5円増配の年間40円(期末一括)としている。5期連続増配で予想配当性向は28.6%となる。
■株価は自律調整一巡して2月の上場来高値に接近
株価の動きを見ると7月4日に2293円まで上伸して2月の上場来高値2339円に接近している。
7月5日の終値2250円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS140円22銭で算出)は16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1179円74銭で算出)は1.9倍近辺である。時価総額は約453億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。そして戻り高値圏2100円~2200円近辺での短期モミ合いから上放れの動きを強めている。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)