ファンデリーは健康食宅配会員数増加基調で18年3月期2桁増益予想

 ファンデリー<3137>(東マ)は健康食宅配事業を主力として、ヘルスケア総合企業を目指している。一人暮らし高齢者や生活習慣病患者の増加も背景として健康食宅配会員数が増加基調であり、18年3月期2桁増益予想である。株価は5月の上場来高値圏から反落したが、調整が一巡し、好業績を再評価して上値を試す展開が期待される。

■健康食宅配サービスのMFD事業が主力

 健康食宅配サービスのMFD(Medical Food Delivery)事業、およびマーケティング事業を展開している。

 MFD事業は、健康食(冷凍弁当)の通販カタログを全国の医療機関、調剤薬局、介護施設などの紹介ネットワーク(約1万8000ヶ所)を通じて配布し、顧客(個人)から電話・FAX・WEBを通じて注文を受けて宅配する。従来の食事宅配サービスと一線を画し、専門性の高い栄養士による食事コントロールを通じた血液検査結果の数値改善を目指していることが特徴だ。

 16年9月には予防が期待できる食材を使用した新ブランド「medical+mealtime」を立ち上げた。MFD事業会員数は15年3月期末15万2771人、16年3月期末18万2905人、17年3月期末20万3441人と増加基調である。

■18年3月期も2桁増益予想

 今期(18年3月期)非連結業績予想(4月28日公表)は売上高が前期(17年3月期)比12.8%増の36億40百万円、営業利益が同12.1%増の6億81百万円、経常利益が同10.3%増の6億80百万円、純利益が同10.6%増の4億36百万円としている。紹介ネットワークの新規開拓や深耕などにより、MFD事業、マーケティング事業とも好調に推移して2桁増益予想である。

 中期成長戦略として、紹介ネットワーク拡大・深耕、定期コース顧客獲得、コラボレーションによる商品付加価値向上、マーケティング事業拡大を掲げ、健康に関するソリューションを提供するヘルスケア総合企業を目指している。一人暮らし高齢者の増加、さらに生活習慣病患者や食事制限対象者などの増加を背景として健康食宅配市場は拡大基調が予想される。中期的に収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡して5月の上場来高値試す

 株価の動きを見ると、5月の上場来高値1959円から反落して水準を切り下げたが、売られ過ぎ感を強めている。

 7月7日の終値1563円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS68円54銭で算出)は22~23倍近辺、前期実績PBR(前期実績BPS292円10銭で算出)は5.4倍近辺である。時価総額は約100億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。調整が一巡し、好業績を再評価して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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