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クリナップは下値切り上げて戻り歩調、18年3月期2桁営業増益予想で低PBRも見直し
- 2017/7/10 06:28
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
クリナップ<7955>(東1)はシステムキッチン大手でシステムバスルームも展開し、中期経営計画では「ザ・キッチンカンパニー」を目指している。18年3月期は原価低減効果も寄与して2桁営業増益予想である。株価は下値を切り上げて戻り歩調だ。低PBRも見直して上値を試す展開が期待される。
■システムキッチンの大手でシステムバスルームも展開
システムキッチンの大手である。厨房部門(システムキッチン)を主力として、浴槽・洗面部門(システムバスルーム・洗面化粧台)も展開している。
中期経営計画では「ザ・キッチンカンパニー」の確立を目指し、重点施策として中高級品の販売強化、リフォーム市場で競争優位となる商品の開発、ショールームを核とした販売戦略の推進、サプライチェーン全体での原価低減活動の強化、設備投資およびコストの最適化などを推進している。
■18年3月期も2桁営業増益予想
今期(18年3月期)の連結業績予想(5月9日公表)は売上高が前期(17年3月期)比2.1%増の1160億円、営業利益が同15.6%増の23億円、経常利益が同17.0%増の21億円、純利益が同0.8%増の13億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は54.2%となる。
部門別売上高の計画は、厨房部門が同1.7%増の908億46百万円、浴槽・洗面部門が同3.5%増の179億76百万円、その他が同3.1%増の65億43百万円としている。原価低減効果や業務効率化も寄与して2桁営業増益予想である。
■株価は下値切り上げて戻り歩調、低PBRも見直し
株価の動きを見ると4月の年初来安値780円から、5月安値798円、6月安値814円と下値を切り上げて戻り歩調だ。
7月7日の終値878円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS36円89銭で算出)は23~24倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.3%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1437円82銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約329億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。そして13週移動平均線が上向きに転じた。基調転換を確認した形だ。0.6倍近辺の低PBRも見直して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)