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トーソーは戻り歩調、18年3月期減益予想だが保守的、低PBRも見直し
- 2017/7/13 06:30
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トーソー<5956>(東2)はカーテンレールやインテリアブラインドの大手である。室内装飾関連事業を主力に介護用品事業も展開している。18年3月期は大幅増益だった前期の反動で減益予想だが保守的な印象も強い。株価は徐々に水準を切り上げて戻り歩調だ。0.5倍近辺の低PBRも見直し材料だろう。なお7月31日に第1四半期決算発表を予定している。
■カーテンレール・インテリアブラインドの大手
室内装飾関連事業(カーテンレール類、ブラインド類、間仕切類)を主力として、介護用品事業(ステッキなど)も展開している。カーテンレールやインテリアブラインドの大手で、国内市場シェアはカーテンレールが約50%、ブラインドが約15%である。
中期成長戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、高付加価値商品の拡販、インテリアトレンドに合わせた特長ある商品や省エネ・節電対応など新商品開発のスピードアップ、コスト競争力の強化、ホテルや商業施設など非住宅分野における需要の取り込み、大型物件の獲得や新興国の消費需要取り込みによる海外売上高の拡大、新規領域としての介護用品事業の拡大などの施策を強化している。
■18年3月期減益予想だが保守的な印象
今期(18年3月期)連結業績予想(5月15日公表)は売上高が前期(17年3月期)比2.3%増の230億円、営業利益が同29.5%減の7億10百万円、経常利益が同30.0%減の7億円、純利益が同38.8%減の4億30百万円としている。配当予想は前期から特別配当2円を落として年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。予想配当性向は24.3%となる。
高付加価値型新製品の提案やプロモーション活動を積極的に推進し、原価低減活動も推進するが、新設住宅着工戸数の減少を見込み、大幅増益だった前期の反動などで減益予想としている。ただし保守的な印象も強い。
■株価は戻り歩調、低PBRも見直し
株価の動きを見ると、小動きだが4月の直近安値501円から徐々に水準を切り上げている。7月10日には524円まで上伸した。
7月12日の終値523円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円07銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1109円29銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約62億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって水準を切り上げている。0.5倍近辺の低PBRも見直し材料だろう。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)