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TACは自律調整一巡して上値試す、18年3月期2桁営業増益・連続増配予想
- 2017/7/14 06:45
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
TAC<4319>(東1)は「資格の学校」運営を主力に、M&Aも活用して教員、医療、介護、語学など新領域への事業展開を強化している。18年3月期は2桁営業増益予想・連続増配予想である。株価は6月の年初来高値から一旦反落したが、自律調整が一巡し、指標面の割安感も見直して上値を試す展開が期待される。なお8月3日に第1四半期決算発表を予定している。
■財務・会計分野を中心に「資格の学校」を運営
財務・会計分野(簿記検定・公認会計士など)、経営・税務分野(税理士・中小企業診断士など)、金融・不動産分野(宅建・不動産鑑定士・FPなど)、法律分野(司法試験・司法書士など)、公務員・労務分野(社会保険労務士・国家総合職など)、その他分野(情報・国際、医療・福祉など)といった幅広い分野で「資格の学校」を運営している。
また法人研修事業、出版事業、人材事業も展開し、さらに中期成長に向けて新領域への事業展開を強化している。14年6月クボ医療(兵庫県加古郡)と医療事務スタッフ関西(兵庫県神戸市)を子会社化、14年12月子会社TAC医療事務スタッフ(17年2月TAC医療に商号変更)を設立して関東エリアでも医療事務スタッフ派遣事業や診療報酬請求事務請負事業を開始した。
資格講座の本試験実施・合格発表の時期との関係などで季節変動の特徴があり、四半期ごとの営業利益が変動しやすい。
■18年3月期2桁営業増益予想・連続増配予想
今期(18年3月期)連結業績予想(5月15日公表)は売上高が前期(17年3月期)比2.3%増の209億円、営業利益が同13.6%増の8億10百万円、経常利益が同12.6%増の7億80百万円、純利益が同10.2%減の4億40百万円としている。配当予想は同1円増配の年間5円(第2四半期末2円、期末3円)で予想配当性向は21.0%となる。
純利益は特別利益が一巡して減益予想だが、各事業とも堅調に推移し、適切な経費コントロールも寄与して2桁営業増益・経常増益予想である。差引売上総利益率は同0.2ポイント上昇の40.1%、販管費比率は同0.2ポイント低下の36.2%の計画としている。
■株価は自律調整一巡して上値試す、指標面の割安感も見直し
株価の動きを見ると、6月19日と20日の年初来高値266円から一旦反落したが、240円近辺から切り返す動きだ。
7月13日の終値252円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS23円78銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は2.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS267円76銭で算出)は0.9倍近辺である。時価総額は約47億円である。
週足チャートで見ると上向きに転じた13週移動平均線がサポートラインだ。自律調整が一巡し、指標面の割安感も見直して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)