【業績でみる株価】サイゼリヤは02年来の高値圏、17年8月期大幅増益予想や自己株式取得を評価して上値試す

 低価格イタリアンファミレス「サイゼリヤ」を直営展開しているサイゼリヤ<7581>(東1)の17年8月期第3四半期累計は大幅増益だった。そして通期も大幅増益予想である。株価は年初来高値を更新して02年来の高値圏だ。好業績や自己株式取得(17年7月15日~8月31日)を評価して上値を試す展開が期待される。

■17年8月期第3四半期累計大幅増益、通期も大幅増益予想

 17年8月期第3四半期累計(9~5月)連結業績は売上高が前年同期比1.2%増の1089億82百万円、営業利益が同34.8%増の80億40百万円、経常利益が同39.8%増の86億10百万円、純利益が同48.6%増の55億20百万円だった。

 国内は3.7%増収、31.3%営業増益だった。既存店売上が102.9%と好調に推移し、原価率改善も寄与した。中国は7.4%減収、58.0%営業増益だった。税制変更(飲食業は営業税から増値税に変更)の影響で減収だが、利益率が改善した。豪州事業(食材製造)は4.4%増収、45.6%営業減益だった。

 17年8月期通期の連結業績予想(中国の税制変更の影響を反映させて、4月12日に増額修正)は、売上高が16年8月期比1.5%増の1472億円、営業利益が同22.1%増の110億円、経常利益が同25.9%増の115億円、純利益が同36.2%増の75億円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.0%、営業利益が73.1%、経常利益が74.9%、純利益が73.6%と順調である。国内既存店売上が好調に推移し、通期ベースでも好業績が期待される。

■株価は02年来の高値圏、好業績や自己株式取得を評価して上値試す

 株価は7月12日に3550円まで上伸する場面があった。年初来高値更新の展開で、02年来の高値圏だ。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドだ。好業績や自己株式取得を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る