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星光PMCは3月の年初来高値に接近、17年12月期予想は増額の可能性
- 2017/7/19 07:13
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
星光PMC<4963>(東1)は製紙用薬品事業、印刷インキ用・記録材料用樹脂事業、化成品事業を展開し、次世代素材セルロースナノファイバー(CNF)など新分野開拓を推進している。17年12月期は原料価格上昇で減益予想だが、増額の可能性がありそうだ。株価は戻り歩調で3月の年初来高値に接近している。上値を試す展開が期待される。
■製紙用薬品、印刷インキ用・記録材料用樹脂、化成品を展開
DIC<4631>の連結子会社で、製紙用薬品事業、印刷インキ用・記録材料用樹脂事業、化成品事業(14年4月、興人フィルム&ケミカルズの化成品事業を承継したKJケミカルズを子会社化)を展開している。17年3月には台湾のアクリル系工業用粘接着材メーカーである新綜工業社の株式32%を取得して持分法適用関連会社化した。
中期成長に向けて高付加価値製品の拡販、中国事業の再構築、東南アジア市場への積極展開、次世代素材セルロースナノファイバー(CNF)、導電性ナノ材料(銀ナノワイヤー)、光学弾性樹脂(OCA)など、成長市場・新分野開拓の戦略を推進している。
経営目標数値には、会社設立50周年の18年12月期売上高272億円、営業利益22億円、営業利益率8%以上、参考指標として海外売上高57億73百万円、海外売上高比率21.2%、ROE7.7%を掲げている。
■17年12月期は原料価格上昇で減益予想だが増額の可能性
今期(17年12月期)連結業績予想(2月13日公表)は売上高が前期(16年12月期)比1.3%増の246億70百万円、営業利益が同17.4%減の19億円、経常利益が同15.3%減の19億60百万円、純利益が同14.7%減の15億30百万円としている。販売数量増加で増収だが、原料価格上昇や経費増加などで減益予想としている。
第1四半期の進捗率は、第2四半期累予想に対して売上高が49.0%、営業利益が74.5%、経常利益が80.9%、純利益が82.6%、通期予想に対して売上高が23.7%、営業利益が32.2%、経常利益が35.1%、純利益が35.6%と高水準である。下期偏重の期初計画であることも考慮すれば、第2四半期累計・通期予想とも増額の可能性がありそうだ。
■株価は戻り歩調で3月の年初来高値に接近
株価の動きを見ると、徐々に水準を切り上げて戻り歩調だ。そして3月の年初来高値1415円に接近している。
7月18日の終値1323円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS50円46銭で算出)は26~27倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS713円14銭で算出)は1.9倍近辺である。時価総額は約407億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線が上向きに転じてサポートラインとなりそうだ。上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)