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ヨコレイは17年9月期増収増益予想で上振れ余地、調整一巡して戻り試す
- 2017/7/20 08:13
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ヨコレイ(横浜冷凍)<2874>(東1)は冷蔵倉庫の大手である。低温物流サービスの戦略的ネットワーク構築に向けて積極投資を継続し、食品販売事業はノルウェーHI社との資本業務提携で業容拡大戦略を推進している。17年9月期増収増益予想で上振れ余地がありそうだ。株価は調整一巡して戻りを試す展開が期待される。
■冷蔵倉庫事業と食品販売事業を展開
冷蔵倉庫事業および食品販売事業を展開している。
冷蔵倉庫事業では、低温物流サービスの戦略的ネットワーク展開に向けて積極投資を継続し、新物流センターが順次稼働して収益拡大に貢献している。今後の新設は、国内で京浜島物流センター(仮称)が18年2月竣工予定である。また福岡市アイランドシティ港湾関連用地4工区E区画を取得(18年3月引き渡し予定)している。海外はASEAN地域へ積極展開し、タイヨコレイ全体の保管収容能力はタイ国内トップシェアである。
食品販売事業では15年8月、ノルウェーの大手水産加工会社ホフセスインターナショナル(HI社)と包括的業務提携し、アトランティックサーモン等の加工製造販売など業容拡大を推進している。
第5次中期経営計画では、目標数値に17年9月期売上高1650億円、営業利益57億円(連結調整前の冷蔵倉庫事業56億65百万円、食品販売事業20億67百万円)、経常利益57億円、純利益32億円、ROE5.1%、配当性向40%、EBITDA100億円、自己資本比率52.0%を掲げている。
■17年9月期通期増収増益予想で上振れ余地
今期(17年9月期)連結業績予想(11月14日公表)は売上高が前期(16年9月期)比11.0%増の1650億円、営業利益が同10.3%増の57億円、経常利益が同6.7%増の57億円、純利益が同9.1%増の32億円としている。
冷蔵倉庫事業では重点地域への設備増強を図り、食品販売事業ではノルウェー事業の早期の体制安定化、国内事業における産地と消費地の事業連携強化を推進する。通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高48.0%、営業利益55.4%、経常利益60.2%、純利益61.8%だった。上期偏重の期初計画だが、食品販売事業の利益率改善が進展して通期予想に上振れ余地がありそうだ。
■株価は調整一巡して戻り試す
株価の動きを見ると、やや上値の重い展開だが、1050円近辺が下値支持線となって調整一巡感を強めている。
7月19日の終値1079円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS61円83銭で算出)は17~18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1198円56銭で算出)は0.9倍近辺である。時価総額は約576億円である。
週足チャートで見ると52週移動平均線が下値支持線となり、26週移動平均線突破の動きを強めている。調整が一巡し、好業績を見直して戻りを試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)