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ラクーンは自律調整一巡して上値試す、18年4月期2桁増益予想
- 2017/8/15 07:45
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ラクーン<3031>(東1)はBtoB電子商取引スーパーデリバリー運営、クラウド受発注COREC事業、BtoB掛売り・請求書決済代行サービスPaid事業、売掛債権保証事業を展開している。利用企業数が増加基調で18年4月期2桁増益予想である。株価は自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。
■企業間ECサイト「スーパーデリバリー」運営が主力
アパレル・雑貨分野の企業間(BtoB)電子商取引(EC)スーパーデリバリー運営を主力として、クラウド受発注システムのCOREC(コレック)事業、BtoB掛売り・請求書決済代行サービスのPaid(ペイド)事業、売掛債権保証事業など周辺領域へ事業を拡大している。またスーパーデリバリーの越境ECサービス(海外販売)「SD export」も展開している。
BtoB掛売り・請求書決済代行サービスPaid事業は、サービス改良によって業種・業態を問わず、あらゆるBtoB向けサービスへの導入やFinTech分野への展開も推進している。
出展企業と会員小売店の増加に伴って月額課金システム利用料売上が積み上がるストック型構造である。17年4月期スーパーデリバリー全体流通額は16年4月期比2.6%増の98億34百万円、スーパーデリバリー会員小売店数は1万8148店舗増の7万520店舗、出展企業数は51社増の1189社となった。CORECユーザー数は1万1092社となった。Paid加盟企業数は2200社を超えた。
■18年4月期2桁増益予想
今期(18年4月期)連結業績予想(6月9日公表)は、売上高が前期(17年4月期)比8.1%増の25億50百万円、営業利益が同16.4%増の4億90百万円、経常利益が同17.1%増の4億85百万円、純利益が同17.3%増の3億円としている。配当予想は未定としている。
経営基盤強化に向けた先行投資を継続するが、スーパーデリバリーにおいて成長余力のある海外市場の流通額拡大、小売以外の事業者の流通額拡大、国内流通の本格的な成長路線への回帰に注力し、COREC、Paid事業、売掛債権保証事業も順調に拡大して2桁増益予想である。
■株価は自律調整一巡して上値試す
株価は7月の年初来高値725円から利益確定売りで反落したが自律調整の範囲だろう。
8月14日の終値617円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS17円14銭で算出)は36倍近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS108円89銭で算出)は5.6倍近辺である。時価総額は約114億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して下げ渋る形だ。自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)