- Home
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
- トレジャー・ファクトリーは下値切り上げ、18年2月期2桁増収増益予想で7月既存店売上も好調
トレジャー・ファクトリーは下値切り上げ、18年2月期2桁増収増益予想で7月既存店売上も好調
- 2017/8/18 07:54
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)はリユースショップを展開し、既存店強化、多店舗展開、新業態開発、買い取り強化を積極推進している。18年2月期2桁増収増益予想で、7月既存店売上も2ヶ月連続前年比プラスと好調だった。株価は調整一巡して下値を切り上げている。
■リユースショップを首都圏中心にチェーン展開
総合リユース業態トレジャー・ファクトリーや服飾専門リユース業態トレファクスタイルなどのリユースショップを、首都圏直営店中心にチェーン展開している。17年2月期末時点の店舗数は、16年9月子会社化したカインドオルも含めてグループ合計136店舗だった。
成長戦略として、既存店強化(店舗移転・リニューアル、出張・宅配など一般買い取り強化による売上総利益率改善)、多店舗展開(複数業態組み合わせて年間12店舗前後の新規出店、全国大都市圏への展開)、新業態開発・出店、海外事業を推進している。
■18年2月期通期は2桁増収増益予想
今期(18年2月期)連結業績予想(4月12日公表)は売上高が前期(17年2月期)比23.2%増の164億20百万円、営業利益が同16.1%増の8億53百万円、経常利益が同16.2%増の8億81百万円、純利益が同19.7%増の5億81百万円としている。配当予想は前期と同額の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)としている。予想配当性向は30.4%となる。配当性向は25%以上を当面の目標としている。
既存店におけるマーケティング強化、13店舗前後の新規出店、カインドオルの通期寄与などで2桁増収増益予想である。前期出店した名古屋と福岡の早期収益化、新業態の多店舗展開、カインドオル不採算店のテコ入れ、タイの収益モデル確立も推進する。既存店売上は101.0%、既存店の売上総利益率は前期(64.8%)と同水準を目指すとしている。
月次売上(単体直営店の店舗売上、前年比速報値ベース)を見ると、17年7月は全店110.4%、既存店102.7%だった。既存店は2ヶ月連続の前年比プラスだった。新規出店は1店舗で店舗数は106店舗(うちFC4店舗)となった。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.4%、営業利益27.9%、経常利益28.8%、純利益29.8%だった。引越シーズンで第1四半期の構成比が高くなりやすい収益構造だが、通期ベースで好業績が期待される。
■株価は調整一巡して下値切り上げ
株価は4月の年初来安値770円で底打ちし、徐々に下値を切り上げている。
8月17日の終値821円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS52円48銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS333円69銭で算出)は2.5倍近辺である。時価総額は約93億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。調整一巡して出直り展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)