【新規上場(IPO)銘柄】旅工房はコア商品の充実化に期待、第1四半期営業赤字を織り込む

株式市場 IPO 鐘

 旅工房<6548>(東マ)は、4月18日に東京証券取引所マザーズ市場に上場。同社は、旅行代理店として、主に国内の個人・法人顧客向けに海外旅行の手配サービスを提供している。同社グループは早くからインターネットの可能性に着目し、 旅行商品のオンライン販売で成長している。

 今2018年3月期第1四半期は、海外旅行と国際交流の発展を支援するため、「パスポート申請費用キャッシュバックプログラム」を実施(通年化)。スマートフォン経由での流入が約70%を占めることから、 「スマホファースト」での商品ページのリニューアル実施。株式会社日本旅行と提携し、同社が企画するJRや新幹線と宿泊をセットにした国内旅行商品の提供を開始している。

 今18年3月期第1四半期業績実績は、売上高43億8100万円、営業損益1億8400万円の赤字、経常損益1億8900万円の赤字、最終損益1億3200万円の赤字に着地。特に4月から6月は海外旅行者が少ない傾向にあるうえ、今後の成長に向けた積極的な人材採用と広告費の増加による営業赤字で想定内といえる。

 今18年3月期業績予想は、売上高240億5600万円(前期比6.8%増)、営業利益3億3200万円(同6.0%増)、経常利益3億2300万円(同7.7%増)、純利益2億0700万円(同8.2%増)を見込む。

 株価は、4月26日につけた上場来高値5580円から8月14日に上場来安値2703円と52%調整。その後、モミ合っているが、第1四半期営業赤字を織り込んだ感はある。成長戦略としてコア商品の充実化を図っているが、中でも日本初海外旅行は、世界123か国に対応済みで、未対応地域への進出、世に出ていない隠れたツアーの発掘を推進することから、今後展開は期待される。第2四半期は夏休み期間にあり業績は上向き通期業績予想は達成できる見通し。ここから下値を固めるか注目したい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る