【業績でみる株価】ビジョンは日柄調整一巡して上値試す、17年12月期2Q累計が計画超の大幅増益で通期も増額余地

 WiFiルーターレンタルのグローバルWiFi事業とWebマーケティング支援の情報通信サービス事業を展開しているビジョン<9416>(東1)の17年12月期第2四半期累計は計画超の大幅増益だった。通期も大幅増益予想である。そして増額の可能性がありそうだ。株価は6月の上場来高値から一旦反落したが、日柄調整が一巡し、好業績や自己株式取得を評価して上値を試す展開が期待される。

■17年12月期2Q累計は計画超の大幅増益、通期予想も増額余地

 17年12月期第2四半期累計(1月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比20.1%増の83億50百万円、営業利益が52.3%増の8億50百万円、経常利益が60.1%増の8億50百万円、純利益が67.2%増の5億71百万円だった。計画に対して売上高は4億89百万円、営業利益は1億80百万円、経常利益は1億78百万円、純利益は1億34百万円、それぞれ上回る大幅増収増益だった。

 グローバルWiFi事業において、良好な市場環境を背景に需要取り込み策が奏功し、売上原価率や販管比率の低減への取り組みも寄与した。グローバルWiFi事業が36.1%増収・84.5%増益と牽引し、情報通信サービス事業も3.6%増収・6.9%増益と順調だった。

 通期の連結業績予想は、売上高が16年12月期比12.6%増の167億13百万円、営業利益が24.5%増の16億06百万円、経常利益が23.9%増の16億08百万円、純利益が28.5%増の10億45百万円としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が50.0%、営業利益が52.9%、経常利益が52.9%、純利益が54.6%と順調である。期初時点で下期偏重の計画だったことを考慮すれば、通期予想にも増額の可能性があるだろう。

■株価は日柄調整一巡して上値試す

 8月16日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限は21万7000株、取得価額総額の上限は5億円、取得期間は17年8月17日~18年8月16日としている。

 株価(17年7月1日付で株式2分割)は6月の上場来高値2945円から利益確定売りで一旦反落したが、8月14日の直近安値2260円から切り返している。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。日柄調整が一巡し、好業績や自己株式取得を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る