パシフィックネットは下値固め完了感、18年5月期業績予想は非開示

 パシフィックネット<3021>(東2)は、中古情報機器の引取回収・販売事業および事業者向けのレンタル事業を展開している。18年5月期業績予想は非開示としているが、収益改善を期待したい。株価は下値固め完了感を強めている。

■中古情報機器の引取回収・販売事業、および事業者向けレンタル事業を展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去などの中古情報機器引取回収・販売事業、および事業者向けのレンタル事業を展開している。また17年6月にはM&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。

 17年5月期の売上高構成比は引取回収・販売事業80%、レンタル事業20%だった。収益面では中古情報機器の流通量の影響を受けやすい特性がある。

 引取回収・販売事業では全国主要都市8ヶ所の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持つ。

 レンタル事業はIT機器レンタルサービスに加えて、15年10月光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出、15年11月ドローンの法人向けレンタル開始、16年3月thisisと協業して法人向けレンタルアートサービス開始、16年8月AED(自動体外式除細動器)レンタルを開始、17年1月ドローンによる太陽光発電所のソーラーモジュールIR検査サービス「ドローンアイ」を開始した。

■18年5月期業績予想は非開示だが収益改善期待

 今期(18年5月期)連結業績予想および配当予想は非開示としている。Windows10入れ替え需要による市況の本格回復、収益構造改革や戦略的投資の効果発現、連結子会社2BやMAPの事業拡大などで増収増益を計画しているが、現時点で合理的な予測は困難なため、合理的に予測することが可能になった時点で速やかに業績予想を開示する予定としている。収益改善を期待したい。

■株価は下値固め完了して出直り期待

 株価は安値圏500円近辺でモミ合う展開だが、下値固め完了感を強めている。8月30日の終値は502円、時価総額は約26億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んでいるが、500円近辺が下値支持線の形だ。下値固め完了して出直りが期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る