【業績でみる株価】資生堂は上場来高値更新の展開、17年12月期業績と配当を増額修正、さらに再増額の可能性

 化粧品国内大手である資生堂<4911>(東1)の17年12月期第2四半期累計が大幅営業増益となり、通期業績予想および配当予想を増額修正した。さらに再増額の可能性が高いだろう。株価は上場来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■17年12月期通期業績と配当予想を増額修正、さらに再増額の可能性

 17年12月期第2四半期累計(1月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比14.5%増の4721億09百万円、営業利益が73.9%増の346億71百万円、経常利益が86.5%増の341億97百万円、純利益が23.2%減の188億05百万円だった。

 売上高は現地通貨ベースで15.0%増収と成長が加速した。戦略的に投資を強化してきたプレステージ領域がグローバルで好調を維持し、ボーダレスマーケティングを積極的に実施した日本、中国、トラベルリテール事業が成長を牽引した。新ブランドも寄与した。純利益は特別利益の一巡や自主回収関連費用を特別損失に計上したため減益だったが、増収効果で営業利益と経常利益は大幅増益だった。

 17年12月通期の連結業績予想および配当予想を増額修正した。通期連結業績予想は売上高が16年12月期比13.5%増の9650億円、営業利益が52.3%増の560億円、経常利益が47.9%増の550億円、そして純利益が1.2%増の325億円とした。配当予想は5円増額して年間25円(第2四半期末12円50銭、期末12円50銭)とした。16年12月期との比較でも5円増配となる。

 修正後の通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が48.9%、営業利益が61.9%、経常利益が62.2%、純利益が57.9%と高水準である。通期予想は再増額の可能性が高いだろう。

■株価は上場来高値更新の展開、好業績評価して上値試す

 株価は上場来高値更新の展開となり、8月23日の4624円まで上伸した。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって中段保ち合いから上放れた形だ。需給面良好であり、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

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