【株式評論家の視点】アクモスはEAP関連業務が好調、押し目買い妙味が膨らむ

株式評論家の視点

 アクモス<6888>(JQS)は、事業持株会社の同社及び連結対象の子会社3社で構成、ITソリューション事業とITサービス事業を展開している。同社グループは、社会に必要とされる企業であり続けるため、2025年6月期までに取り組むべき事業の方向性を示した「長期ビジョン2025」を制定し、「長期ビジョン2025」の最初の3年間に実行する計画「中期経営計画Ⅰ(2016/07-2019/ 06)」 を策定。中期経営計画におけるテーマ「変革」に基づき、産業や技術分野等特定の対象を深耕し、同社グループの技術を生かしたソリューション、サービスを提供する専門特化による事業変革を進めている。 

 また、アクモス株式会社単体で取り組んでいた全員参加型のマネジメント体制「ウィングシステム」を、前2017年6月期からグループ各社においても取り組みを開始。小規模な部門別の採算管理を行うことにより次世代リーダーの育成とともに、問題点の早期発見と対処が行える体制を整備し、付加価値の増大を目的とする取り組みを進めており、残業抑制等により業務の効率化の成果が現れている。

 前2017年6月期業績実績は、売上高40億6200万円(前の期比4.2 %増)、営業利益1億4600万円(同31.5%増)、経常利益1億5800万円(同30.6%増)、純利益1億4300万円(同26.5%増)に着地。ITサービス事業においてストレスチェックを中心としたEAP関連業務の売上拡大が貢献し、売上・利益ともに中期計画を上回り業績は好調。

 今18年6月期業績予想は、売上高42億円(前期比3.4%増)、営業利益1億5500万円(同5.8%増)、経常利益1億7000万円(同6.9%増)、純利益1億5000万円(同4.2%増)を見込む。年間配当予想は、期末一括3円(同1円増)を予定している。

 株価は、4月17日の年初来安値228円から6月28日に年初来高値393円と上昇。8月14日安値279円、9月5日安値265円と下げて下値を確認した感がある。EAP関連業務が好調で前期は計画を上振れしており、今期計画は保守的との印象が強い。今18年6月期第1四半期業績が好調に推移すれば、大きくリバウンドする余地はあり、押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る