- Home
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
- トレジャー・ファクトリーは18年2月期2桁増収増益予想、8月既存店売上好調
トレジャー・ファクトリーは18年2月期2桁増収増益予想、8月既存店売上好調
- 2017/9/13 08:19
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)はリユースショップを展開し、既存店強化、多店舗展開、新業態開発、買い取り強化を積極推進している。18年2月期2桁増収増益予想である。8月の既存店売上は3ヶ月連続前年比プラスと好調だ。株価は安値圏モミ合いだが下値固め完了感を強めている。
■リユースショップを首都圏中心にチェーン展開
総合リユース業態トレジャー・ファクトリーや服飾専門リユース業態トレファクスタイルなどのリユースショップを、首都圏直営店中心にチェーン展開している。17年2月期末時点の店舗数は、16年9月子会社化したカインドオルも含めてグループ合計136店舗だった。
成長戦略として、既存店強化(店舗移転・リニューアル、出張・宅配など一般買い取り強化による売上総利益率改善)、多店舗展開(複数業態組み合わせて年間12店舗前後の新規出店、全国大都市圏への展開)、新業態開発・出店、海外事業を推進している。
■18年2月期2桁増収増益予想、8月既存店売上好調
今期(18年2月期)連結業績予想(4月12日公表)は売上高が前期(17年2月期)比23.2%増の164億20百万円、営業利益が16.1%増の8億53百万円、経常利益が16.2%増の8億81百万円、純利益が19.7%増の5億81百万円としている。配当予想は前期と同額の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)で、予想配当性向は30.4%となる。配当性向は25%以上を当面の目標としている。
既存店におけるマーケティング強化、13店舗前後の新規出店、カインドオルの通期寄与などで2桁増収増益予想である。前期出店した名古屋と福岡の早期収益化、新業態の多店舗展開、カインドオル不採算店のテコ入れ、タイの収益モデル確立も推進する。既存店売上は101.0%、既存店の売上総利益率は前期(64.8%)と同水準を目指すとしている。
月次売上(単体直営店の店舗売上、前年比速報値ベース)を見ると、17年8月は全店115.5%、既存店108.2%だった。既存店は衣類・生活雑貨・服飾雑貨が好調に推移して3ヶ月連続の前年比プラスとなった。新規出店は2店舗で店舗数は108店舗(うちFC4店舗)となった。なお3~8月累計で見ると、売上高は全店108.8%、既存店101.6%、新規出店は9店舗となった。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.4%、営業利益27.9%、経常利益28.8%、純利益29.8%だった。引越シーズンで第1四半期の構成比が高くなりやすい収益構造だが、通期ベースで好業績が期待される。
■株価は下値固め完了感
株価は安値圏モミ合いだが、4月の年初来安値770円を割り込むことなく下値固め完了感を強めている。
9月12日の終値808円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS52円48銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は2.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS333円69銭で算出)は2.4倍近辺である。時価総額は約92億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線が下値を支える形だ。下値固め完了して反発が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)