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ソーバルは調整一巡感、18年2月期2桁営業増益・連続増配予想
- 2017/9/14 07:36
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソーバル<2186>(JQ)は組み込みソフト開発などエンジニアリング事業を展開している。18年2月期2桁営業増益・連続増配予想である。株価は急伸した7月の上場来高値から反落して水準を切り下げたが調整一巡感を強めている。なお9月29日に第2四半期累計決算発表を予定している。
■組み込みソフト開発などエンジニアリング事業を展開
組み込みソフト開発、ウェブ・スマホアプリ開発、ハードウェア設計・開発などのエンジニアリング事業を展開している。技術力と経験豊富な人材を合わせ持つ国内有数の独立系組み込みソフト開発企業で、M&Aも活用して顧客や分野の多様化、新規事業の開拓、人材の確保を推進している。17年4月にはユビキタス社からIoTプラットフォーム関連のサービス&ソリューション事業を譲り受けた。
優良な大口顧客と強固な信頼関係を構築している。17年2月期の主要顧客別売上高構成比は、キヤノン<7751>グループ52.2%、ソニー<6758>グループ12.7%、富士通<6702>グループ8.5%、NTT<9432>グループ2.8%、その他顧客23.8%だった。また17年2月期の取引社数は16年2月期比7社増加の159社となった。日立グループとの取引を開始して自動車関連への展開を加速している。
製造業では技術者不足が深刻化しているため、新製品開発関連などで優秀な技術者に対するニーズが一段と高まっている。人材やパートナー企業の確保が課題だが、受注環境は中期的にも良好である。
■18年2月期は2桁営業増益予想・連続増配予想
今期(18年2月期)の連結業績予想(4月12日公表)は、売上高が前期(17年2月期)比2.6%増の81億20百万円、営業利益が15.5%増の5億70百万円、経常利益が13.8%増の5億69百万円、純利益が9.6%増の3億81百万円としている。
第1四半期(3~5月)の連結業績は売上高が前年同期比1.5%増収、営業利益が15.4%増益、経常利益が29.5%増益、純利益が11.4%増益だった。需要が高水準に推移し、積極的な営業活動、AI・自動運転関連・ビッグデータ・IoTなど新技術のキャッチアップ、プロジェクトマネージャーやリーダーの育成、若手社員の教育強化なども奏功して増収・2桁増益だった。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高25.6%、営業利益27.7%、経常利益27.9%、純利益27.3%と順調である。需要が高水準に推移して通期予想に増額余地がありそうだ。
配当予想は7月21日に増額修正して、第2四半期末24円、期末12円とした。17年9月1日付株式2分割後に換算すると年間24円で、前期の年間21円に対して3円増配となる。
■株主優待制度は毎年8月末に実施
株主優待制度は毎年8月31日現在で1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。17年9月1日付株式2分割に伴い、17年8月末は従来どおりだが、18年8月末以降は1単元(100株)以上~10単元(1000株)未満保有株主に対して500円相当QUOカード、10単元以上保有株主に対して2000円相当QUOカードを贈呈する。
■株価は調整一巡感
株価(17年9月1日付で株式2分割)は急伸した7月の上場来高値1290円から反落して水準を切り下げたが、900円台で調整一巡感を強めている。
9月13日の終値958円を指標面(1株当たり数値は9月1日付株式2分割換算後)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS46円66銭で算出)は20~21倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間24円で算出)は2.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS339円89銭で算出)は2.8倍近辺である。時価総額は約78億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。調整一巡して戻りを試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)