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パイプドHDは年初来高値に接近、18年2月期1Q進捗率高水準で通期増額余地、衆院解散・総選挙関連も注目点
- 2017/9/25 06:44
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
パイプドHD<3919>(東1)は情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業、広告事業、ソリューション事業を展開している。18年2月期は先行投資負担で営業利益横ばい予想だが、2桁増収増益だった第1四半期の進捗率が高水準であり、通期予想に増額余地がありそうだ。株価は7月の年初来高値に接近している。衆院解散・総選挙関連のテーマ性も注目点だ。なお9月29日に第2四半期累計の業績発表を予定している。
■情報資産プラットフォーム事業などを展開
国内最大規模の情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業(情報資産プラットフォーム「スパイラル」によるデータ管理などのクラウドサービス提供)、広告事業(アフィリエイトASP一括管理サービスなど)、ソリューション事業(インターネット広告制作やWebシステム開発の請負、BIMコンサルティング、デジタルCRMなど)を展開している。また18年2月期から公益性の高い事業を行う社会イノベーション事業をセグメントとして新設した。
情報資産プラットフォーム事業は、契約数増加に伴って月額サービス収入が拡大するストック型の収益構造である。
中期経営計画2020では、目標数値に20年2月期の売上高73億円、営業利益17億円を掲げている。重点戦略として、リアルビジネスとの接点の強化、イノベーティブな事業への挑戦、グループ全体の採用・育成の強化、グループ各社の情報資産の有効活用を推進する。
■18年2月期営業利益横ばい予想だが増額余地
今期(18年2月期)連結業績予想(3月31日公表)は売上高が前期(17年2月期)比10.4%増の53億円、営業利益が横ばいの8億45百万円、経常利益が3.4%減の8億35百万円、純利益が16.2%増の4億70百万円としている。配当予想は17年2月期と同額の年間21円(第2四半期末9円、期末12円)としている。予想配当性向は33.9%となる。
人材採用・育成強化などの先行投資負担で営業利益横ばい予想だが、需要好調で増収基調に変化はないようだ。また通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が24.9%、営業利益が29.9%、経常利益が30.1%、純利益が35.9%と高水準である。通期予想に増額余地がありそうだ。
■株価は7月の年初来高値に接近
株価は1200円近辺でモミ合う形だったが、9月19日に1292円まで上伸して7月の年初来高値1300円に接近している。
9月25日の終値1210円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS61円94銭で算出)は19~20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS274円71銭で算出)は4.4倍近辺である。時価総額は約98億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。衆院解散・総選挙関連のテーマ性も注目点であり、上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)