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JFEシステムズは自律調整一巡して上値試す、18年3月期は7期連続増収・営業増益予想で増額余地
- 2017/10/2 08:04
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
JFEシステムズ<4832>(東2)はJFEグループの情報システム会社である。製鉄所システム刷新などで18年3月期は7期連続増収・営業増益予想である。そして増額余地がありそうだ。株価は自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。なお10月27日に第2四半期決算発表を予定している。
■JFEグループの情報システム会社
JFEグループの情報システム会社である。鉄鋼向け情報システム構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向け複合ソリューション事業、自社開発のプロダクト・ソリューション事業も強化している。
17年3月期事業別売上高は鉄鋼が176億円、一般顧客が143億円、基盤サービスが33億円、子会社(JFEコムサービス)が39億円だった。情報システム関連のため、収益面では年度末にあたる第4四半期(1月~3月)の構成比が高い特性がある。
中期経営計画(16年3月期~18年3月期)では高収益事業への構造転換を目指し、目標数値に18年3月期売上高400億円以上、経常利益20億円以上、純利益12億円以上、EPS150円以上を掲げている。利益目標値は17年3月期に前倒し達成した。
重点戦略として、JFEスチール製鉄所業務プロセス改革に向けたシステム刷新の遂行、ERPに自社ソリューションを組み合わせた一般顧客向け複合ソリューション事業の拡大、基盤サービス事業拡大に向けたクラウドサービスの立ち上げ、自動車など製造業顧客基盤の拡大、e-文書(電子帳票)ソリューションなど自社プロダクト拡販などを推進している。
■18年3月期7期連続増収・営業増益予想で増額余地
今期(18年3月期)連結業績予想(6月13日に18年1月予定の本社移転に伴う特別損失計上で純利益を減額修正)は、売上高が前期(17年3月期)比4.9%増の410億円、営業利益が4.0%増の23億80百万円、経常利益が4.5%増の24億円、純利益が22.5%減の9億80百万円としている。
純利益は本社移転に伴う特別損失計上という一過性要因で減益予想だが、JFEスチール製鉄所システムリフレッシュ関連が増加し、販管費の増加を吸収して7期連続増収・営業増益予想である。
第1四半期は純利益が特別損失計上で赤字だったが、売上高が前年同期比8.0%増収、営業利益が2.2倍増益、経常利益が2.2倍増益だった。通期予想に対する進捗率は売上高22.8%、営業利益20.9%、経常利益21.0%である。第4四半期(1月~3月)の構成比が高い収益特性を考慮すれば、通期予想に増額余地がありそうだ。
■株価は自律調整一巡、好業績評価して上値試す
株価は02年来高値2650円から利益確定売りで一旦反落したが、2400円~2500円近辺で堅調に推移している。そして自律調整一巡感を強めている。
9月29日の終値2491円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS124円80銭で算出)は19~20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間44円で算出)は1.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1550円23銭で算出)は1.6倍近辺である。時価総額は約196億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)