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日本エム・ディ・エムは06年来高値圏で堅調、18年3月期2桁増益・連続増配予想
- 2017/10/4 07:23
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
日本エム・ディ・エム<7600>(東1)は整形外科分野の医療機器専門商社である。米国子会社ODEV製品の拡販によって自社製品比率が上昇し、18年3月期2桁増益・連続増配予想である。株価は06年1月来の高値圏で堅調だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。なお10月31日に第2四半期決算発表を予定している。
■整形外科分野の医療機器専門商社、自社製品比率上昇して収益力向上
人工関節製品、骨接合材料、脊椎固定器具など整形外科分野を主力とする医療機器専門商社である。メーカー機能強化による高収益体質への転換を目指し、米国子会社オーソデベロップメント(ODEV)社製品の拡販を推進している。自社製品比率が上昇して収益力が向上している。
17年3月期の自社製品比率は87.5%で16年3月期比2.4ポイント上昇した。17年8月には米ODEV社製骨接合材料「プリマ ヒップ スクリューサイドプレート システム」の薬事承認を取得した。
また17年6月には米ODEV社が、中国のChina Pioneer Pharma Holdings(CPP社)と、中国における独占販売提携契約を締結した。18年1月から中国CPP社を通じて、米ODEV社製人工膝関節製品を中国の医療従事者へ提供する。
収益面の特性として、医療機器償還価格の影響や為替変動の影響を受けるほか、整形外科医療機器の販売は下期が繁忙期となる傾向があるため、業績も下期の構成比が高い傾向があるとしている。
■18年3月期2桁増益・連続増配予想
今期(18年3月期)の連結業績予想(4月28日公表)は売上高が前期(17年3月期)比8.6%増の148億円、営業利益が15.2%増の22億円、経常利益が20.2%増の21億円、純利益が15.0%増の13億円としている。米ODEV社製品の販売が好調に推移し、自社製品比率上昇も寄与して2桁増益予想である。想定為替レートは1米ドル=110円としている。配当予想は同1円増配の年間8円(期末一括)としている。連続増配予想で予想配当性向は16.3%となる。
第1四半期(4~6月)は売上高が前年同期比4.3%増収、営業利益が34.6%増益、経常利益が38.0%増益、純利益が33.3%増益だった。米ODEV社製製品の売上が堅調に推移した。自社製品比率は2.6ポイント上昇して89.7%となり、売上総利益率が改善して大幅増益だった。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高22.8%、営業利益20.9%、経常利益21.5%、純利益21.5%である。やや低水準の形だが下期の構成比が高い収益特性を考慮すればネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。
中期経営計画「MODE2017」の経営目標数値には18年3月期売上高160億円、営業利益20億円、経常利益18億円、ROE8.0%を掲げている。17年3月期にはROE目標値を前倒し達成した。そして18年3月期には利益目標を達成する見込みだ。高齢化社会到来の背景もあり、自社製品拡販が牽引して中期的に収益拡大基調が予想される。
■株価は06年来高値圏で堅調、好業績を評価して上値試す
株価は06年1月来高値圏で堅調だ。9月13日には1111円まで上伸した。
10月3日の終値1071円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS49円19銭で算出)は21~22倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間8円で算出)は0.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS464円72銭で算出)は2.3倍近辺である。時価総額は約284億円である。
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)