【どう見るこの株】アグロカネショウはモミ合いから上放れて上場来高値更新の展開

■果樹・野菜向け農薬専業メーカー

 アグロカネショウ<4955>(東1)は、果樹・野菜向けの農薬専業メーカーである。17年12月期は増収、営業・経常減益、最終増益予想である。株価は上場来高値更新の展開だ。上値を試す展開が期待される。

 同社は、果樹・野菜向けの農薬専業メーカーである。農家密着型営業で、土壌消毒剤を主力として、害虫防除剤、病害防除剤、土壌消毒剤、除草剤なども展開している。

 17年9月には、今後のさらなる事業拡大、生産拠点の一極集中によるリスク低減、製品安定供給の実現に向けて、山口県防府市に新工場用地を取得すると発表した。なお土地を含む投資総額は約40億円を予定している。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は1500円~1600円近辺でのモミ合いから上放れて上場来高値更新の展開となった。本日10月5日は1945円まで上伸。今期予想連結PERは13~14倍近辺、時価総額は約258億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドである。上値を試す展開が期待される。

■17年12月期は営業・経常減益、最終増益予想

 17年12月期連結業績予想売上高が16年12月期比4.1%増の149億円、営業利益が5.8%減の19億44百万円、経常利益が7.6%減の19億42百万円、そして純利益が39.8%増の17億97百万円としている。新規剤の研究開発中止に伴い、8月10日に営業利益を17百万円、経常利益を45百万円、純利益を2億74百万円、それぞれ減額修正している。

 第2四半期累計(1~6月)連結業績は売上高が前年同期比1.5%減収、営業利益が15.3%減益、経常利益が13.0%減益、純利益が71.4%増益だった。売上総利益は増加したが、販管費が増加して営業・経常減益だった。なお特別利益に福島工場の土地等の譲渡に伴う受取補償金13億50百万円、特別損失に研究開発中止に伴う損失2億49百万円を計上している。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が54.6%、営業利益が65.8%、経常利益が65.8%、純利益が83.8%である。なお上期偏重の季節特性がある。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る