アールシーコアは日柄調整完了感、18年3月期2桁営業増益予想で高配当利回りも評価材料

 アールシーコア<7837>(JQ)はログハウスのオリジナルブランド「BESS」を販売している。18年3月期2桁営業増益予想である。中期計画では20年3月期営業利益率8%やROE18%などの目標を掲げている。株価は7月の年初来高値から反落したが日柄調整完了感を強めている。4%台の高配当利回りも評価材料だろう。なお11月10日に第2四半期決算発表を予定している。

■ログハウスのオリジナルブランド「BESS」を販売

 自然材をふんだんに使った個性的な木の家であるログハウスのオリジナルブランド「BESS」の販売を、国内直販部門、連結子会社BESSパートナーズ(BP)社、および国内販社で展開している。FCを中心とした事業展開で高資本効率を実現している。

 17年3月期セグメント別売上構成比(連結調整前)は直販部門27%、販社部門61%、BP社11%、北米部門(16年7月カナダの連結子会社を売却して連結除外)1%だった。収益は直販部門とBP社の「BESS」売上、販社からのロイヤリティ収入および販社へのキット部材売上などである。なお四半期収益は物件引き渡し件数・時期などで変動しやすい特性がある。

 中期経営計画(18年3月期~20年3月期)では目標数値として20年3月期売上高200億円、営業利益率8%、ROE18%、重点戦略としてBESSファンが集う「触媒力」の拡大、新時代の暮らし方「梺(ふもと)ぐらし」創出、BESSブランドを旗印とした「販社制度」の強化、そして「生産革新」の実行を掲げている。

■18年3月期2桁営業増益予想

 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の142億円、営業利益が12.6%増の7億50百万円、経常利益が4.6%増の7億10百万円、純利益が20.2%増の4億60百万円としている。配当予想は1円増配の年間48円(第2四半期末24円、期末24円)としている。連続増配で予想配当性向は46.8%となる。

 第1四半期(4~6月)は、売上高が前年同期比1.8%減収で、営業利益が65百万円の赤字、経常利益が59百万円の赤字、純利益が40百万円の赤字だった。契約(受注)高は40.8%増の25億92百万円だった。

 受注高は大幅増加したが、直販部門での建設工期および販社部門での部材納期が長期化傾向を強めたため減収となり、営業促進策実施による売上総利益率の低下、展示場来場者数増加を促進するための告宣伝費および販促費の増加、人員増に伴う人件費の増加も影響して各利益は赤字だった。

 第1四半期は赤字だったが、通期ベースでは豊富な繰越契約残高からの売上が順調に推移して増収・2桁営業増益予想である。

■株主還元はDOEを重視、株主優待は3月末と9月末に実施

 利益配分については、DOE(純資産配当率)を重視した長期的視点での安定配当を行うことを基本とし、当面はDOEを7%程度まで高めることを目標としている。株主優待制度は毎年3月末・9月末の年2回実施している。

■株価は日柄調整完了感、4%台の高配当利回りも評価材料

 株価は7月の年初来高値1199円から反落したが、大きく下押すことなく高値圏で堅調に推移している。そして日柄調整完了感を強めている。

 10月5日の終値1160円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS102円48銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間48円で算出)は4.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1073円82銭で算出)は1.1倍近辺である。時価総額は約52億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して日柄調整完了感を強めている。4%台の高配当利回りも評価材料だろう。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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