パシフィックネットの第1四半期は減収ながら大幅増益で黒字転換

■IT機器の導入、運用・管理、使用後の機器の排出を管理するLCM事業は受注が拡大

 パシフィックネット<3021>(東2)の第1四半期は、減収ながら大幅増益で黒字転換となった。

 同社は、フロー中心から、ストック中心の収益・事業構造へ転換を進めている。具体的には、IT機器のライフサイクルの終わりの部分に依拠していたサービス・事業構造を見直し、中長期レンタルや付随サービスにより、新規導入、運用管理、排出までのライフサイクル全般をワンストップで支援するサービス体制へ転換を進めるための積極投資や体制を整備している。

 今期18年5月期第1四半期連結業績は、売上高11億12百万円(前年同期比3.0%減)、営業利益08百万円(前年同期△45百万円)、経常利益07百万円(同△41百万円)、純利益02百万円(同△30百万円)と減収ながら大幅増益で黒字転換となった。

 IT機器の導入、運用・管理、使用後の機器の排出を管理するLCM(ライフサイクルマネジメント)事業は、キッティングをはじめとした役務系ITサービス拡大に向けての積極的な営業を実施し、受注が拡大した。また、データ消去サービスは、売上高・利益ともに増加した。
 その結果、売上高4億05百万円(前年同期比5.8%増)となったが、新・東京テクニカルセンターの生産能力拡大への設備投資、レンタル用資産の在庫拡充等の先行投資もあり、営業利益は48百万円(同35.3%減)となった。

 リユース事業は、使用済みパソコンの入荷台数の減少を受け、売上高は低調に推移したものの、新・東京テクニカルセンターの設置、広島支店および一部店舗の統廃合等により、生産性向上、業務効率化が進んだ。
 その結果、売上高6億96百万円(同8.8%減)、営業利益49百万円(前年同期△15百万円)と減収ながら黒字転換となった。

 今期は、フロー中心から、ストック中心の収益・事業構造へ転換を進めていることもあり、通期業績予想を合理的に算定することが困難であるため、未定としている。しかし、前期に比較すると増収増益になると予想している。

 第1四半期の収益が大幅に改善していることから、ストック中心への事業転換が着実に進んでいるものと思われる。

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