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エスプールは日柄調整完了して戻り高値圏、17年11月期2桁営業増益・大幅増配予想
- 2017/10/18 07:35
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
エスプール<2471>(JQ)はロジスティクスアウトソーシング、障がい者雇用支援・就労移行支援サービス、コールセンター業務などの人材サービス事業を展開している。17年11月期第3四半期累計は計画超の2桁増収・営業増益だった。需要が高水準であり、通期も2桁増収・営業増益予想、そして大幅増配予想である。株価は日柄調整完了して戻り高値圏だ。好業績を評価して7月高値を試す展開が期待される。
■ロジスティクス、障がい者雇用支援、コールセンターなど人材サービス事業
ビジネスソリューション事業(ロジスティクスアウトソーシング、障がい者雇用支援・就労移行支援サービス、フィールドマーケティングサービス、マーチャンダイジングサービス、販売促進支援業務、顧問派遣サービス)、および人材ソリューション事業(コールセンター向け派遣、携帯電話販売員派遣、ストアスタッフ派遣)を展開している。
ロジスティクスアウトソーシングの低採算案件縮小、障がい者雇用支援サービスの拡大、人材ソリューション事業におけるコールセンター業務の好調などで採算上昇基調である。中期経営計画の目標値は、営業利益率5%の早期達成と20年度までに業界最高水準10%の達成、安定的かつ継続的な配当の実施、ROE最低5%堅持としている。配当の基本方針は連結ベースでの株主資本配当率(DOE)5%を目安としている。
アウトソーシング需要は高水準であり、高付加価値サービスが牽引して中期的にも収益拡大基調が期待される。
■17年11月期3Q累計は計画超の2桁増収・営業増益
今期(17年11月期)第3四半期累計(12~8月)の連結業績は、売上高が前年同期比25.5%増の83億08百万円、営業利益が11.6%増の3億91百万円、経常利益が15.2%増の3億93百万円、純利益が13.7%減の2億39百万円だった。純利益は法人税等の増加で減益だが、主力サービスが好調に推移して計画を上回る2桁増収・営業増益だった。
売上総利益は18.5%増加したが、売上総利益率は27.3%で1.6ポイント低下した。販管費は20.1%増加したが、販管費比率は22.6%で1.0ポイント低下した。人材ソリューション事業における社会保険対象者の適用拡大に伴う社会保険料増加で売上総利益率が低下したが、増収効果で販管費比率は低下した。
セグメント別(連結調整前)に見ると、ビジネスソリューション事業は、売上高が11.0%増の27億28百万円で営業利益が9.0%増の4億13百万円だった。スマートメーター設置業務が契約更新で計画工事数が縮小して減収となり、事業構造転換を進めているロジスティクスアウトソーシングも減益だったが、障がい者雇用支援サービスが農園稼働数倍増などで好調に推移し、求人応募受付代行サービスも寄与した。
人材ソリューション事業は、売上高が33.5%増の55億96百万円で営業利益が27.8%増の5億11百万円だった。主力のコールセンター業務において、定着率向上を支援するグループ型派遣の需要が好調に推移した。新規登録者の確保も順調だった。
■17年11月期通期も2桁営業増益予想で大幅増配予想
今期(17年11月期)連結業績予想(1月13日公表)は、売上高が前期(16年11月期)比17.2%増の108億24百万円、営業利益が14.8%増の5億83百万円、経常利益が15.0%増の5億71百万円、純利益が18.0%減の3億34百万円としている。配当予想は8円増配の年間18円(期末一括)で予想配当性向は16.2%となる。
ビジネスソリューション事業、人材ソリューション事業とも2桁成長を持続して2桁増収・営業増益予想である。売上総利益率は0.4ポイント低下の28.7%、販管費比率は0.3ポイント低下の23.3%の計画である。
通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が76.8%、営業利益が67.1%、経常利益が68.8%、純利益が71.6%である。やや低水準の形だが、第3四半期累計が計画超だったことを考慮すれば、通期ベースでも好業績が期待される。
■株価は日柄調整完了して戻り高値圏、好業績評価して上値試す
株価は9月の直近安値圏2700円台から切り返し、戻り高値圏3200円近辺で推移している。7月高値後の日柄調整が完了したようだ。
10月17日の終値3205円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS111円35銭で算出)は28~29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は0.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS344円52銭で算出)は9.3倍近辺である。時価総額は約101億円である。
週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して13週移動平均線を回復した。好業績を評価して7月高値3450円を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)