【業績でみる株価】旅工房は底打ち感、ネット専業の旅行代理店で18年3月期増収増益予想
- 2017/10/19 13:37
- 業績でみる株価
旅工房<6548>(東マ)はネット専業の旅行代理店である。18年3月期増収増益予想である。株価は水準を切り下げたが、9月安値から切り返して底打ち感を強めている。なお11月10日に第2四半期決算発表を予定している。
■ネット販売と人的サービスのハイブリッド戦略が強みの旅行代理店
17年4月東証マザーズに新規上場した。ネット専業の旅行代理店として、個人旅行事業、法人旅行事業、インバウンド旅行事業を展開している。個人旅行事業が取扱額の約8割を占めている。
収益性の高い海外旅行を中心に、個人自由旅行を主な顧客層として、販売手段はインターネットに限定しつつ、トラベル・コンシェルジュによる電話やメールでの人的サービスとの組み合わせによるハイブリッド戦略を強みとしている。
なお旅行業界においては、海外旅行者は4~6月に減少し、7~9月に増加する季節要因があるため、第1四半期は営業赤字となる傾向があるとしている。
■18年3月期増収増益予想
18年3月期の連結業績予想は売上高が17年3月期比6.8%増の240億56百万円、営業利益が6.0%増の3億32百万円、経常利益が7.7%増の3億23百万円、純利益が8.2%増の2億07百万円としている。
第1四半期(4~6月)は売上高が43億81百万円、営業利益が1億84百万円の赤字、経常利益が1億89百万円の赤字、純利益が1億32百万円の赤字だった。上場前の前年同期との比較で売上高は4.2%増加したが、海外旅行の競争激化による利益率低下、中期成長に向けた積極的な人材採用による人件費の増加、広告費の増加などで利益は減少した。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は低水準だが、第1四半期は営業赤字になりやすい季節要因があることに加えて、18年3月出発分まで問い合わせ件数と予約件数が堅調に推移しているため、通期ベースでは増収増益予想としている。
■株価は底打ち感
株価(17年10月1日付で株式2分割)は、17年4月IPO時の高値5580円からほぼ一本調子に水準を切り下げたが、9月安値1158円から切り返して底打ち感を強めている。10月5日には1496円まで上伸した。
10月18日の終値は1298円、予想連結PERは28~29倍近辺、時価総額は約61億円である。日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。出直りが期待される。(MM)