【新規上場(IPO)銘柄】ロードスターキャピタルはクラウドファンディングが好調、3000円どころは目先の下値圏

株式市場 IPO 鐘

 ロードスターキャピタル<3482>(東マ)は、9月28日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、「不動産とテクノロジーの融合が未来のマーケットを切り開く」という経営理念のもと、ITを利用した不動産投資サービスを提供している。

 創業初期は従来型の不動産ビジネスにおける強みを活かして経営基盤の整備を図りつつも、海外から先進事例を学び、テクノロジーを不動産に融合させた「不動産テック」にいち早く着目して新サービスの準備を進め、2014年9月に日本で初めて不動産投資に特化したクラウドファンディング「OwnersBook(オーナーズブック)」をリリースし、インターネット経由で不特定多数の投資家の資金を、不動産担保付のローン型案件に投資し、そのリターンを還元するクラウドファンディング事業を運営している。不動産投資でありながら個人投資家も1万円という少額から参加することができるのが特徴で、これまで全案件について満額で募集を完了し、累計の投資額は本年6月に18億円を超える規模に達している。また、コーポレートファンディング事業では自己資本を用いて不動産投資を行っているほか、仲介・コンサルティング事業、アセットマネジメント事業を行っている。

 今2017年12月期第2四半期業績実績は、売上高33億0600万円、営業利益7億9500万円、経常利益7億0200万円、純利益4億6400万円に着地。純利益は年計画に対する進捗率が64.5%と順調に推移している。

 今17年12月期業績予想は、売上高66億3400万円(前期比42.4%増)、営業利益12億8800万円(同71.7%増)、経常利益11億2200万円(同59.5%増)、純利益7億2000万円(同53.7%増)を見込む。配当予想は、期末一括21円を予定している。

 株価は、9月28日に公開価格の1820円を37.3%上回る2501円で初値をつけ、10月11日高値4710円と上昇。その後、19日安値3070円と下落している。不動産鑑定士をはじめとして、不動産金融業界の最前線でキャリアを積み上げてきた経験豊富なメンバーを多数擁し、「オーナーズブック」で掲載する案件は全て不動産のプロフェッショナルが厳選していることが注目される。都市開発のような巨大プロジェクトもクラウドファンディングによって実行される可能性があり、今後、商品ラインアップがさらに拡充し、業容が拡大する見通し。短期的には利益確定売りに調整含みとなっているが、第2四半期業績は順調に推移しており、11月13日に予定される第3四半期決算の発表に期待は持てる。3000円どころは目先の下値圏で、決算発表前に押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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