【新規上場(IPO)銘柄】西本Wismettacホールディングは世界40か所での海外展開に対する期待高まる、押し目買い優位の展開へ

株式市場 IPO 鐘

 西本Wismettacホールディング<9260>(東1)は、本年9月29日に東京証券取引所第一部に上場した。同社グループは、1912年、食品輸出入会社として神戸の地で創業。以来、今日まで105年、一貫して『世界の食を日本へ、日本の食を世界へ』の創業理念の実現を追求している。同社グループは、同社、連結子会社11社及び持分法適用関連会社2社で構成されている。「アジア食グローバル事業」と「農水産商社事業」を運営している。

 アジア食グローバル事業では、日本食をはじめとしたアジア食品、食材を北米中心に海外のレストラン、グローサリー(食品スーパー)等に販売し、加えて商品調達、輸入通関、
在庫管理、配送までの一貫したオペレーションを自社にて手掛けている。農水産商社事業では、生鮮青果、冷凍加工青果、水産物等を国内の卸売市場、量販店、外食・中食産業、食品メーカー等への輸入卸販売を行っているほか、青果物(フルーツ、野菜、その他加工品)の輸出・三国間貿易等を行っている。

 今2017年12月期第2四半期業績実績は、売上高866億4600万円、営業利益32億6000万円、経常利益30億5300万円、純利益14億4800万円に着地。

 今17年12月期業績予想は、売上高1694億3400万円(前期比7.0%増)、営業利益68億3500万円(同6.7%減)、経常利益63億0600万円(同8.9%減)、純利益33億4900万円(同17.6%増)を見込む。調達資金は自動発注システムなど設備資金中心に充当する計画。配当予想は、未定(前期実績2円)としている。※本年6月1日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っている。

 株価は、9月29日に公開価格4750円を下回る4465円で初値をつけた後、10月3日安値4035円と下落。同11日安値4155円と下げて下値確認から同17日高値4665円と上昇。その後、モミ合っている。世界的な日本食ブームを背景とした市場拡大に歩調を合わせ、同社グループでは、前16年12月期に2社(英国、香港)、今12月期はこれまでに1社(香港)のM&Aによる連結子会社化に加え、2社(ドイツ、フランス)への出資による関連会社化によって、同社グループは北米では23拠点、北米以外の地域においては11拠点の拠点網を構築。米国・カナダ・シンガポール・オーストラリア・オランダ・英国・ドイツ・フランス・中国・香港の世界40か所での海外展開に対する期待感が高まる。来18年12月期は増収増益が観測されており、押し目買い優位に公開価格抜けから上値を試すと予想する。(株式評論家・信濃川)

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