【株式評論家の視点】サンウッドは今3月期第2四半期黒字転換、割安感に配当利回り妙味増す

株式評論家の視点

 サンウッド<8903>(JQS)は、東京都心部を中心としたエリアにおいて、新築マンションの企画開発、販売を行っている。「お客さま一人ひとりの理想と向き合い、手間暇を惜しむことなく一邸一邸仕立てていく。」同社が掲げるブランドメッセージ「上質な暮らしを仕立てる」には、そうした想いが込められている。1997年の創業当時から、プライバシーの確保にこだわり、設計変更サービスを先駆的に導入。顧客の声に耳に傾け、時代のニーズを読み取ることで、住まいの本質的な価値を追求している。

 新築マンション分譲事業では、安心・安全はもちろん、住まいとしてのプライバシーを確保し、顧客のニーズに細かく対応できるマンションを企画・販売している。仲介事業では、買い替えなど多様化する顧客のニーズに応えるため、分譲事業の実績とノウハウを活かし、同社ならではのサービスを紹介している。リノベーション事業では、中古住宅を独自の手法でリノベーション(再生)し、「付加価値創造型住宅」を顧客に提供することで、様々なライフスタイルやニーズに応えている。リフォーム事業では、新築分譲で培った豊富な設計変更の実績とノウハウにより、リフォーム時に考慮すべき「構造などのハード面」から「管理運営などのソフト面」に至るポイントを的確に判断し、デザイン性の高い住まいを提案している。

 10月23日大引後に発表した今2018年3月期第2四半期業績実績は、売上高74億4300万円(前年同期比2.9倍)、営業損益5億8700万円の黒字(同2億4700万円の赤字)、経常損益5億3600万円の黒字(同2億9700万円の赤字)、最終損益4億5400万円の黒字(同2億9800万円の赤字)に着地。「サンウッド赤坂丹後町」、「ガーデンコート多摩センター」及び 「サンウッド代々木西参道」等の一部住戸の引渡しを行い、竣工引渡物件が増加したことが大きく貢献したほか、販売中プロジェクトの減少により広告宣伝費等が抑えられたこと寄与した。

 今18年3月期業績予想は、売上高115億8400万円(前期比71.4%増)、営業利益5億0400万円(同3.8倍)、経常利益3億5000万円(同18倍)、純利益24億円(同40.8%増)を見込む。年間配当予想は、期末一括25円を予定している。

 株価は、1月30日高値604円から3月29日の年初来安値528円まで調整。6月23日安値536円と売り直された後、下値圏でモミ合い。今3月期第2四半期営業損益6億円弱の黒字との観測報道を手掛かりに、10月23日に689円ストップ高し、年初来高値更新と買い進まれている。同23日大引後に発表した今18年3月期第2四半期業績は観測通りで上げ一服となっているが、今期予想PER12倍台・PBR0.79倍と割安感があり、配当利回り3.89%と利回り妙味が増す。52週移動平均線をサポートラインにモミ合い上放れしており、目先の売り一巡となれば、押し目買い優位に上値を伸ばしそうだ。(株式評論家・信濃川)

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